だれかに話したくなる本の話

令和を生きるリーダーへ。「回す力」を身に付けよう(前編)

『人・場・組織を回す力』(クロスメディア・パブリッシング刊)の著者、楠本和矢さん

社会が変化するスピードが早くなり、今までの常識がすぐに陳腐化する時代。そして、人材の流動性の高まりや、労働人口の減少にともなう採用の困難化も相俟って、リーダーの知識や持論だけで、一方的に部下に指示を出し、問答無用でやらせる…という「プッシュ型」のマネジメントが困難になっている。今後は、「プル型」のマネジメント、つまりリーダーが知らない情報やアイデアを引き出すために、各人の組織エンゲージメントとモチベーションを高めていくアプローチが益々求められていく。ただそれを実現するために、リーダーは具体的にどのようなスキルを身に付ければいいのだろうか。

『人・場・組織を回す力』(クロスメディア・パブリッシング刊)は、真正面からリーダーシップ論やマネジメント論を説いたものではなく、多くの人にとっての、今の時代に必要となるコミュニケーションスキルを解説したものであるが、リーダーが、「プル型のマネジメント」を考えるうえで、大きな示唆を与えてくれる。本書でいう「回す力」こそが、その真髄だと言っても過言ではないだろう。その著者である楠本和矢さんに伺ったお話を、前半、後半に分けてお届けする。

人・場・組織を回す力

人・場・組織を回す力

「この人といたら、何となく気持ちいい」
「この人がいたら、場が楽しくなる」
「この人のおかげで、組織が活き活きしている」

そんな風に周りから思われる方法や、リーダーシップの方法があるなら、その技法を身に付けてみたいとは思いませんか?
それが、本書でご紹介する「人・場・組織を回す力」です。

①人を回す力……相手との何気ないやりとりを通じ、徐々に好意を集めていく力
②場を回す力……メンバーとのやりとりを通じ、その場を愉快なものにしていく力
③組織を回す力…そのコミュニティを裏方で支え、さらに活性化させていく力

最初から全部をやる必要もありません。誰にでも簡単にできるコツから、やや高度なスキルまであり、ちょっとずつ、段階的に進めていけるようになっています。
つまみぐいでも問題ありません。60点くらいを目指せば充分です。
この本をきっかけに仕事、人間関係、そして人生をさらにいいものにする方法をぜひつかんでもらいたいと思います。

※記事で取り上げている書籍を購入すると、売上の一部が新刊JPに還元されることがあります。