だれかに話したくなる本の話

大地震に火事、疫病…江戸時代の「災害復興マニュアル」とは

大地震に火事、疫病…江戸時代の「災害復興マニュアル」とは(*画像はイメージです)

地震、火山噴火、台風、猛暑、豪雨、豪雪など、毎年のように日本各地で自然災害が起きている。特に昨年からつづくコロナ禍とあって、こうした災害への対応もなかなかこれまで通りにはいかないことも多い。

ただ、日本における自然災害は近年に限ったことではなく、江戸時代も各地でさまざまな災害に襲われていた。その時、当時の大名たちはいかにして、百姓・町人ら領民たちの命を守り、町や村を復旧させたのか。

災害とたたかう大名たち

災害とたたかう大名たち

危機を乗切る政治手腕。藩の自立から雄藩の出現へ、時代の転換を読み解く!

地震・火事・水害・干魃・疫病……度重なる危機に大名たちはどう立ち向かったのか。幕府安定化に尽力した外様大藩・藤堂藩の記録を中心に、対応を読み解く。見えてきたのは、時に重い租税を課しながらも、有事には財政を傾けてまで行われる迅速な支援だった。藩主と領民との間に醸成された信頼関係は、財政強化による藩の自立の原動力となり、雄藩の登場によって、幕藩体制は終焉へと至る――時代の転換を読み解く、新視点!