だれかに話したくなる本の話

食肉用ニワトリの捕獲に警備員、探偵…転職を繰り返す男の風変りな半生

『わたし、探偵になっちゃいました』(オーサキ・コー著、幻冬舎刊)

毎日の仕事にやりがいを感じられなかったり、今の仕事が本当にやりたいものではなかったりしても、なんとなく惰性で、「これは生活のため」と心を殺すようにして、こなせていけてしまうのが仕事というもの。

しかし、「不本意ながら今の仕事をやっている」という人も、(その仕事を今後も続けるかは別として)せめて今日この一日の業務に楽しみを見つける努力をしても、損はない。どんな仕事にも、「事件」や「ドラマ」が満ちている。それに気づくことができるかどうか、それを面白がれるかどうかはあなた次第だ。

わたし、探偵になっちゃいました

わたし、探偵になっちゃいました

謎の求人、鶏舎での「捕鳥」。警備会社での孤軍奮闘、仲間との絆、裏切り、そして決別…。ろくでなしのオヤジは、なぜ「探偵」になったのか。北の大地を舞台に繰り広げられる、スーパー破天荒な人生の物語。ちょっとだけ平凡をはみ出した男の、実話のような作り話。