だれかに話したくなる本の話

会社員の稼げる副業?Amazon物販ビジネスの現状と未来

手軽に始められて、素人でも利益を出せる副業として一時期人気を博した「Amazon転売・せどり」。

しかしこのビジネス、Amazonが昨年定めた規約によってやりにくくなっている現状をご存じだろうか?正規販売店と同等の保証がないと「新品」として販売できないとするこの規約によって、転売・せどりはまちがいなく「稼げなく」なる。

では、もうAmazonを使った個人ビジネスはもう会社員の手軽な副業にはなりえないのだろうか?『Amazon国内メーカー直取引完全ガイド (せどり、転売はもう古い! 初めてでも、個人でもできる)』(standards刊)で、転売やせどりとは違う方法でのAmazonを利用した物販ビジネスを提唱している中村裕紀さんにお話をうかがった。

■Amazon転売、せどりは稼げなくなっていく

――『Amazon国内メーカー直取引完全ガイド (せどり、転売はもう古い! 初めてでも、個人でもできる)』は、Amazonを利用した既存の個人ビジネスとは根本から違う方法論を提示しています。中村さんがこの方法を今提唱される理由について、Amazonを使う個人ビジネスの現状も含めて教えていただければと思います。

中村:Amazonを使った個人ビジネスといってまず思い浮かぶのが「せどり」や「転売」です。物販ビジネスということで不用品の転売のようなものから始められるので、副業としてやりやすいんです。

だから、Amazonを利用した転売やせどりをやっている人は多いのですが、最近Amazonの規約が変わって、転売やせどりに厳しくなったんです。

――昨年Amazonの規約が変わったそうですね。

中村:そうですね。それまでは明確な規約がなくて、たとえば「ヤフオク!」で買ったものをAmazonで「新品」として売るというようなことが普通に行われていたのですが、正規販売店と同等の保証がないと「新品」として認めないというような規約ができたので、せどりや転売はそこに引っかかってしまう。もちろん「中古品」として売るにはいいのですが、どうしても価格が下がりますよね。

Amazonを使った転売やせどりは、規約が厳しくなったことで長期的に利益を出すことが難しくなっているんです。

――そういった状況だからこそ、中村さんは同じようにAmazonを利用した物販ビジネスでも、転売やせどりではなくて商品を製造するメーカーと直接取引して商品を仕入れる方法を提案されています。

中村:一過性の利益ではなくて長期的に利益をあげていけるモデルだと思っています。僕自身、このやり方を始めてから物販ビジネスが楽しくなりましたし、メーカーの方々と人間関係もできました。

信頼関係ができてくれば、自分だけに商品を販売させてくれたりと、ライバルの参入に仕切りを作ることができるのも転売やせどりにはない魅力だと思います。

――メーカーが直接Amazonに出品してしまったりすることはないのでしょうか。

中村:オンライン販売の知識を持っているメーカーだとそういうこともあります。最近では、Amazonだけではなく楽天やヤフーに自社のネットショップを作っているメーカーは増えてきています。

一方で、販売に手が回っていないメーカーも多いんです。特にオンラインでの販売については知識がないところの方が多いように感じます。「いいものを作れば売れる」と、販売に力をいれていないメーカーもまだまだありますしね。その弱い部分をサポートするといいますか、お手伝いさせていただくのがこのビジネスなんです。

――メーカーと直取引というと、まずメーカーと関係を作らなければなりません。となると、たとえば会社に勤めながら副業としてやるのは難しいのではないかと思ったのですが、手軽さの面ではどうなのでしょうか。

中村:早朝から深夜まで働いている人は厳しいかもしれませんが、20時くらいに家に帰れて、2、3時間作業できるなら可能です。メーカーとの連絡にしても、夜中の1時とか2時にメールを送ると失礼になりますが、23時前くらいであれば翌日などに返信をいただけるところの方が多いですしね。

それと、時間という意味ではせどりや転売の方がかかる印象です。私も転売をやっていたことがあるのですが、利益が出る商品をリサーチするのにかなり時間がかかりますし、見つかり具合もセンスや経験値によって変わってくる。

メーカー直取引は基本的にはこの本で書いているような基準に合致するメーカーにメールを送るだけですから、リサーチの時間はさほどでもありません。また、メール送信をはじめ外注できるところも多いので、会社員をやりながらでも十分できると思います。

――メールだけで完結できるものなんですか?

中村:時間があるのであれば顔を合わせた方がいいのでしょうが、会えばいいというものでもないんです。メーカーによって利益が大きい商品を作っているメーカーもあれば、利益は出るものの利幅が薄いメーカーもあります。全てのメーカーと会っているのではキリがないので、メーカーを訪問するのはここぞという時だけでいいと思います。電話でコミュニケーションを図ったり、最終的には会いに行くということも必要ですが、メールだけで完結できるメーカーも多くあります。

――どんな商品をどんなメーカーから仕入れて販売したという実例がありましたらいくつか教えていただきたいです。

中村:結構なんでも売っていました。輸入の食品などだと検査がありますが、国内メーカーから買うのであればその辺は問題ないので、醤油だとか梅干しとか、あとは肥料とかおもちゃ類も扱いました。どちらかというと消耗品が売れる感覚があります。

何を売ればいいかわからないという人は、とりあえず今回の本でかいた選び方の基準にあったメーカーに片っ端からメールを送って、最初の方は「何が売れそう」とかは考えずに仕入れて売ってみるのがいいと思います。やっているうちに自分が関心がある商品や好きな商品が絞られてくるので。

――メールにはどれくらい返信がありますか?

中村:普通の人は3割くらいで、上手な人だと4割くらい戻ってくる人がいますね。やはりメーカー側も取引相手は選ぶので、同じメーカーにメールを送っても契約できる人と契約できない人が出てきてしまいます。あまり仕事だからといって過剰に事務的にならず、率直に自分の気持ちを伝える人の方がうまくいっている印象がありますね。

(後編につづく)

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