停電に断水…災害時の食料&水の確保に最適なストック術
台風19号で、日本各地の河川が氾濫し、多くの地域が被災した。
大きな災害が発生した場合、電気、水道、ガスなどのライフラインが停止した状態で「在宅避難」する状況にもなるかもしれない。たとえば、オール電化の高層マンションで停電してしまうと、ライフラインの供給が停まってしまう場合もある。在宅避難に備えるには、何をしておけばいいのか。
■災害時の食料確保に活用したい「ローリングストック術」とは
『クックパッド 防災レシピBOOK』(クックパッド株式会社刊、扶桑社刊)では、クックパッドの豊富なレシピから「防災レシピ」を紹介するとともに、在宅避難経験のある全国のクックパッドユーザーの声と在宅避難で役立つ供え方や知識を紹介した一冊だ。
在宅避難を経験したクックパッドユーザーへの「在宅避難でもっとも課題だと感じたものは?」というアンケートによると、1位「食と水の確保」、2位「トイレ、お風呂、洗濯など生活用水」、3位「家族のこと、家の環境づくり」、4位「情報収集」という結果だった。
では、1位の「食と水の確保」は、どのように準備すればいいのか。
食のストックで有効なのが「ローリングストック術」。これは、よく使う食材を一定量買い置きし、賞味期限の近いものから普段の食事に取り入れ、消費する方法。ローリングストック術は、「もったいない廃棄をせずにすむ」「災害時に食べ慣れたものを食べられる」「いろいろな食材があるから栄養も安心」という利点がある。
ストックの分量は「3日あれば大丈夫」と言われているが、東日本大震災では物流の再開に平均2週間かかっている。常にやや多めの状態をキープすると安心だろう。
次に、水の確保。米はあるのに水がなくて、炊けずに困ったというアンケート結果もある。水も食材と同様に、ローリングストックするのがおすすめ。普段から多めにストックしておき、減ってきたら買い足すようにする。
飲料用の水は1人あたり1日に2リットルを目安に、家族の人数分を何日分ストックしておくと安心かをシミュレーションしておく。生活用水は、1人あたり1日に7.5リットルと言われる。貯水用ポリタンクを活用したり、ペットボトルは、2リットルサイズだけでなく、500ミリリットルサイズも用意しておくと、使い勝手がいい。また、風呂水は、飲料用には向かず用途は限られるので、風呂水に頼りすぎるのはよくないという。
台風だけでなく、地震大国でもある日本。今まで自宅のある地域が無事だったとしても、もう他人事ではない。そして、家族や自分の命や生活は自分で守らなければいけない。
いつ起こるかわからないのが災害だ。準備がまだならば、今すぐにでも防災に対する知識を得て、準備はできる限り万全にしておくべきだろう。
(新刊JP編集部)