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慢性的な体の痛み、もしかしたらストレスが要因かも? 心と体を同時に整える「マイレッチ」とは

急に肩が痛くて上がらなくなる五十肩の症状や慢性的な肩痛、クセになってしまった腰痛。 普段の生活の中で痛みに悩まされている人は少なくないはず。また、痛みが和らいでもすぐに再発するんじゃないかと不安になってしまうこともあるでしょう。

実はこうした痛みの8割は「脳の勘違い」だと述べるのが、理学療法士で訪問看護ステーションを経営する臼居優さんです。

臼居さんは著書『マンガでわかる 究極の痛み消し ゆっくり呼吸&ダラッとストレッチ』(翔泳社刊)で、最近の神経科学の研究や解析から、慢性的な痛みの仕組みに脳辺縁系のドーパミンのシステムが関係していることが明らかになっているとした上で、「ストレスがかかると、本来備わっている痛みを抑える脳のシステムの働きが弱まる」(p.13-14より)と指摘します。

そして、このストレス要因――「心理社会的要因」を日本整形外科学会や日本腰痛学会による腰痛の診療ガイドラインでは「イエローフラッグサイン」と呼ばれており、腰痛の約8割がイエローフラッグライン、原因が特定できない非特異的腰痛とされているそうなのです。

■心と体双方にアプローチする「マイレッチ」とは?

こうしたストレスや心理的な原因による痛みにどう対処すべきか。

臼居さんが提案するのが「マイレッチ」という、マインドフルネスとストレッチを合わせたストレッチ方法です。
これは、一つ一つの筋肉に注意・集中をして、ストレッチ(筋肉の柔軟性=関節可動域を高める)の効果を最大限に引き出す方法。ストレッチの効果が最大限に発揮できれば、心と体双方にアプローチできると臼居さんは述べます。

また、本書では「マイレッチ」の準備として、「ボディ・スキャン」と「3分間呼吸法」を通して自分の体との対話し、自分の体のどこかに違和感がないかを探ることが大切だとされています。

「ボディ・スキャン」「3分間呼吸法」「マイレッチ」をそれぞれ説明しましょう。

●ボディ・スキャン
静かな部屋で仰向けになり、ゆっくり丁寧に呼吸し、足のつま先から頭のてっぺんまで意識を一つひとつ移動します。毎日10分が理想ですが、忙しい場合は体が忘れないように7日は空けないようにしましょう。

●3分間呼吸法
椅子に座るか仰向けになり、ゆったりとした気持ちで3分間、深呼吸をします。鼻からゆっくり大きく息を吸い込み、口からゆっくり吐き出します。緊張を解きほぐし、リラックスすることができます。こちらも毎日行うのが理想です。

●マイレッチ
「ボディ・スキャン」と「3分間呼吸法」で心を整えている状態で、痛みのある患部に手を当て、腹式呼吸をしながら症状別のストレッチを行います。

■五十肩やなかなか取れない肩痛対策のストレッチ

ここでは本書から、肩痛や五十肩対策のマイレッチを取り上げます。立ったままでも座った状態でもできるので、仕事の休憩時間などに試すことができます。

臼居さんによれば肩甲骨周りの筋肉が硬くなり、肩甲骨の動きが悪くなると痛みが発生しやすくなるそう。特に鏡で見た際に左右の肩の高さが違う場合は、痛みの危険サインだと言います。その肩甲骨周りの筋肉をほぐすストレッチがこちら。

(1)痛い場所とは反対側の手で痛い部位に手を当てます。
手は肩にそえる程度にして、もんだり、押したりは止めましょう。

(2)目を閉じてゆっくりと腹式呼吸を10回行います。

また、この際に体を前後にゆっくり揺らすと効果が高まるといいます。

本書では腰痛、首痛、股関節痛、肘痛、手首痛、膝痛、便秘、眼精疲労、片頭痛などの対策のためのマイレッチを、マンガを通して分かりやすく紹介。また、痛みを取るための食習慣改善の提案や、やってはいけない治療法についても触れています。

痛みがなかなか取れない、いつも不安感に苛まれている、ストレスを感じている。 毎日を生き生きと過ごすには、ストレスをいかに対処するかということが大切です。ストレスを抱えている人、痛みが続いている人は、マインドフルネス×ストレッチ「マイレッチ」は試してみてはいかがでしょうか。

(新刊JP編集部)

マンガでわかる 究極の痛み消し ゆっくり呼吸&ダラッとストレッチ

マンガでわかる 究極の痛み消し ゆっくり呼吸&ダラッとストレッチ

科学的に証明 慢性痛の8割は脳の勘違いだった!?

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