「セキュリティは不十分」 情報セキュリティ専門家が指摘するキャッシュレス社会の落とし穴
落ち着きを見せつつある仮想通貨ブーム。
ブロックチェーンに対するセキュリティ面でのリスクが指摘され、実際に非現実的とされた「51%攻撃」が起きるなど、被害が顕在化している。
その一方で広がりを見せているのが電子マネーによるキャッシュレス決済だ。しかし、こちらも一部のサービスで不正アクセスによる被害が起こり、大きな問題となった。
キャッシュレス社会の達成に必要不可欠な「完全に安全」な暗号技術、そして暗号貨幣は作ることができるのか?
それに挑んでいるのが、元マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員で(一社)情報セキュリティ研究所長の中村宇利氏であり、その研究・開発の全容を明らかにした一冊が『「暗号貨幣( クリプトキャッシュ )」が世界を変える!』(集英社刊)だ。
仮想通貨とは全く別の文脈で研究が進められてきた暗号技術。今後、法整備の部分も含めて議論は必要だろう。しかし、それと同時に新たな未来を予感させるものだ。 今回、中村氏にこの本についてお話をうかがった。
(新刊JP編集部)