疲労回復の名医が教える、梅雨のだるさをとる方法とは?
梅雨の時期になると、どうも調子が悪い。
マッサージに通っても、ドリンク剤を飲んでも、休日しっかり休んでも、毎晩きちんと寝ていても、ゆっくりお風呂につかっても、何をやっても、だるくて、疲れがとれない・・・という方。肩こり、腰のこわばり、目の疲れにも悩んでいませんか?
それ、すべて脳が疲れているサインです!
■疲労研究のパイオニアが提唱する 疲れをすっきり取るストレッチ
「疲れる」のは、実は、体ではなく自律神経です。
そう語るのは、疲労研究のパイオニア、梶本修身医師。
運動をすれば、呼吸や心臓の鼓動が早まりますし、汗をかきます。デスクワークをしているときも、緊張したり、集中力を高めたりなどして、自律神経がフル回転しています。
そして、運動で疲れたなと感じるときも、徹夜のあとも、仕事や勉強で疲れたと感じるときも、出現する症状は、全身倦怠感、頭重感、ふらつき、めまい、肩こり、むくみなど、自律神経失調症と同じです。
梶本医師によると、私たちが感じる疲労は、すべて脳の自律神経の疲労だといえるのだそう。
筋肉痛や、肩こり、腰のこわばり、目の疲れも、自律神経からの「疲れた!」というアラーム。こういった症状を根本から解決するためには、自律神経に働きかけることが重要。そして、自律神経の乱れを整えるためには、脳の疲れをとることが大切なのだといいます。
では、どうすれば、脳の疲れをリセットすることができるのでしょうか?
梶本医師は著書『疲労回復の名医が教える 誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』(2019年6月、アスコム刊)でそのメソッドを明かしています。
梶本医師は、疲労に関する国家研究プロジェクトに携わり、抗疲労食薬および抗疲労環境の開発も進めています。その梶本医師が導き出した結論は、脳からすっきり疲れを取り去るのは「よい睡眠」のみだということでした。しかし、普通に寝てもなかなか理想的な「よい睡眠」は得られません。
そこで、梶本医師が考案したのが、「1分間すっきりストレッチ」です。
寝る前にこのストレッチを行うと、いびきが予防でき、血管やリンパ管のつまりが解消されるので、「よい睡眠」がえられ、脳の疲れがすっきりとれるそう。ぜひ試してみてください。
「1分間すっきりストレッチ」は、基本の3つのステップと、プラスαの「舌ストレッチ」から構成されています。寝る前に、パジャマやスウェットなどリラックスできる服装に着替えて、ベッドや布団の上で行いましょう。
<やり方>
STEP 1:太ももゆるゆる伸ばし【20秒】
血管やリンパ管の詰まりをとって疲労感を解消します。
1.ベッドや布団の上で横になります。腕は、力を抜いて体の横に置きます。
2.両ひざを立てます。
3.太ももを左右に開いて、左右の足の裏をぴったりつけます。そのままの姿勢で、10 〜15秒キープします。
4.ゆっくり太ももを閉じて、両ひざを立てた状態に戻します。
STEP 2:ひざばたばたストレッチ【30秒】
寝返りの癖づけでいびきを防止、眠りを深めます。
1.STEP1の両ひざを立てた状態からスタートします。
2.両ひざを一緒に、左側に倒します。このときはまだ、上半身は上を向いたまま。
3.右腕と一緒に、上半身も左側に倒します。
4.両ひざを立てた状態に戻したあと、右側も同様に行います。これを、左右交互に3秒ずつ、5回繰り返します。
STEP 3:全身ゆったり伸ばし【10秒】
全身の関節を伸ばしてすっきり。
1.ゆっくり呼吸をしながら、両手を上に伸ばします。ひざを伸ばし、両足をまっすぐに伸ばします。
2.手首、ひじ、肩、首、腰、股、ひざ、足首といった関節部分をまっすぐ伸ばすように意識して10 秒キープします。
プラスα:舌ストレッチ
舌とあごを動かしていびきを防ぎます。
1.「 下あごと下くちびるをぐいっと前に突き出す→元に戻す」を3回繰り返します。
2.次に、舌を水平に前に出します。
3.限界まで舌を出しきったら、舌を上下に3往復動かします。
4.左右に3往復動かします。
※3つのSTEPとあわせて、あるいは、お風呂に入っているときなど、好きなタイミングで行いましょう。
本書では、他にも、脳に疲れをためない10秒でできるエクササイズや、手軽に買える食材で作れる食事レシピなども紹介されています。日常生活ですぐできる、脳を疲れさせないテクニックも満載。梅雨のだるさや夏バテ対策に、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
(新刊JP編集部)