起業に成功する人だけが知る「集客」の本質とは?
組織で働いている人であれば、誰でも一度くらいは「起業」を考えたことがあるのではないか。具体的な計画ではなくても「俺は会社を離れてどれくらいやれるんだろう」とぼんやりと考えるくらいのことはするものだろう。
ただ、その中で実際に起業する人はごくわずか。では何が足かせになっているのだろうか?
その一つは「集客」だ。「会社員時代の顧客を引き連れて独立」というケースがないわけではないが、大半はイチから営業して、自分のビジネスの顧客を作り出さなければならない。たしかにハードルは高そうだし、できたとしても時間がかかりそうだ。もちろん、すでに起業しているが、身をもって集客の難しさを体験しているという人もいるだろう。
■「起業1年目はお客を探すな」の意味とは?
しかし、集客とは決して難しいものでもハードルの高いことでもない。
『誰でも無理なく継続的にお客様が集まる 起業1年目の集客の教科書』(かんき出版刊)の著者、今井孝氏は「集客とはシンプルな活動。その本質を理解し実践すれば一生困ることはない」として、起業してすぐに集客できる人とそうでない人の違いを明らかにしている。
その一つが、「起業1年目から集客に困らない人は、お客様を探そうとしない」。この意味がわかるだろうか?
今井氏いわく、集客に困る人ほど起業した時に「買ってくれそうな人」を頼ってしまうそう。具体的には親族や友人などだ。それらの人々は確かに関係性上あなたのセールストークを聞いてくれるだろうし、顧客になってくれる確率は高いかもしれない。しかし、すべての親族と友人に当たった後、あなたにはセールストークを聞いてくれる人が誰も残っていないことになる。そこで行き詰まってしまう。
だからこそ、集客に困らない人は「顧客になってくれそうな人」ではなく、「話を聞いてくれそうな人」を増やそうと努力する。つまり「お客様」ではなく「見込み客」を探すことで、セールストークをする相手が尽きないようにしているのだ。セールストークさえできれば、そのうち何割かは顧客になる。これが継続的で安定した売り上げを早く立てるコツだ。
■集客を始める前に考えておくべきアイデアは「最低30個」
また、集客がうまくいかずに行き詰まってしまう原因として、今井氏は「打つ手が尽きてしまうこと」も挙げている。
いろいろな集客法を試したがうまくいかず、「万策尽きた」という状態になってしまうと、それ以上ビジネスを続ける気力が折れてしまう。気力が折れてしまえば、うまくいくビジネスもうまくいかなくなってしまうものだ。そうならないように、集客のアイデアは事前にストックしておくことが大切になる。
ストックの数は少なくても30個。「次に打つ手」がまだたくさんある状態をキープすることで、前向きな気持ちでビジネスを続けることができるのだ。
同時に、少し試して結果が出なかっただけで、その方法は効果がないと見切りをつけてしまうのも考えもの。ある程度は同じ方法の中で試行錯誤をするのも大切だという。
◇
本書を読むと、集客に成功する人がビジネスをどう考え、どの考えを具体的行動にどう落とし込んでいるかがよく理解できるはず。これから起業しようという人はもちろん、すでに起業している人が読んでも学びは大きいはず。失敗しない起業をするために知るべきこと、試すべき方法を得るために活用してみてはいかがだろう。
(新刊JP編集部)