中小企業の生産性向上に必須な「賃金制度」 専門家が語る正しい運用法(2)
仕事のモチベーションは人それぞれだが、給料は仕事を選び、続けていくための重要な要素なのはまちがいないだろう。
それゆえに、賃金が大企業と比べると低い中小企業ほど人材が集まらない、定着しない、という問題に悩まされやすい。人的リソースの不足がネックとなり、事業が成長せず、さらに賃金が上がりにくくなるという悪循環をいかに抜け出すかは中小企業の未来を決めると言っても過言ではないはずだ。
賃金制度はこの問題の解決方法の一つだろう。中小企業の中には従業員の賃金を決める基準が不明瞭だったり、あるいは存在しなかったりするところも多い。「賃金が低く、しかも社長の一存で決まる」という状態は、従業員の賃金への不満に拍車をかけてしまう。
今回はこの賃金制度の導入と運用について『小さな会社の〈人を育てる〉賃金制度のつくり方 ~「やる気のある社員」が辞めない給与・賞与の決め方・変え方~』の著者・山元浩二さんにお話をうかがった。その後編をお届けする。