集客コンサルタントが語る「主婦の起業」が成功するためのポイント(2)
インターネットやスマートフォンの普及によって、起業や個人でビジネスを始めることへのハードルは確実に下がった。
その恩恵を受けたのは、子育て中の主婦や、仕事で一日が潰れてしまうビジネスパーソンなど、お金を稼ぐ意欲も必要性もあるが、時間の自由度が低い人だろう。実際、スマートフォンを駆使することで、隙間時間を自分のビジネスの時間として活用できるようになったケースは多い。
『スキマ時間にサクッとできる集客術』(同友館刊)は、個人でビジネスをする人に向けて、売上を立てるために必要な集客のノウハウを伝授する一冊。今回は著者の坂口太枝子さんに、成功のためのポイントをお話しいただいた。その後編をお届けする。
■「悩み」がビジネスのネタになる!
――自分の「悩み」がビジネスを作る材料になる、とも書かれていました。
坂口:一番わかりやすいのは恋愛ですよね。はじめはうまくいかなかった恋愛でも、相手の心理や行動について勉強して実践することでうまくいくことがある。恋愛は個人的な体験ではあるのですが、その恋愛の悩みを乗り越えた体験を求める人は多くいて、実際に自分の恋愛経験を生かして婚活カウンセラーになった人がいます。
――本書では主に個人ビジネス向けの集客を扱っています。坂口さんもかつては集客に悩んだ時期があったそうですね。
坂口:そうですね。まさに「悩み」がビジネスになったのですが、学生の時から肌のトラブルに悩んでいて、ケアについて自分で勉強していたので、同じ悩みを持った方の力になれるようなサービスを、ということでエステのお店を開業しました。
ただ、集客については何も知らなかったんです。チラシを作って新聞広告に挟めば誰かくるだろうと思っていました。
――結果はいかがでしたか?
坂口:問い合わせすら一件も来ませんでしたね。これは真剣に勉強しないとダメだと思って、マーケティングと集客を一から勉強した感じです。
――本書で坂口さんが明かしている集客術についてですが、ブログやSNSを使った集客法についてはネットに情報が氾濫しています。ただ、中には正しくないものも多いそうですね。
坂口:そうですね。特に数年前までは、ブログやSNSで集客をするなら「自撮り写真」や「プロフィール写真」は必須だと言われていました。だからみなさん、ブログには自分の写真をたくさん載せていたのですが、これは間違いとまでは言えないにしても正しくはありません。自分の顔を出したからといって信頼感を持たれるわけではないですし、写真がないからといって信用できないわけでもない。自撮り写真の有無は、あまり集客とは関係ないというのが本当のところです。
――集客ツールとしてよく使われる「メルマガ」はいかがですか?
坂口:メルマガは私も推奨していますが、どんなビジネスにも効果があるわけではないんです。たとえば美容院やエステなど店舗のあるビジネスで新規顧客を集めたい時にメルマガはいりません。こういうビジネスの場合、メルマガはリピート対策で使うべきですね。
一方でコンサルティングやコーチングといった必ずしも店舗を必要としないビジネスの場合は、メルマガを通じて自分のことやサービスのことを知ってもらうのが必須です。メルマガの読者を集めるというのが情報ビジネスの最初のステップですね。
――最初の顧客リスト作りには「アメブロ」を推奨されていました。これはなぜでしょうか。
坂口:アメブロ単体で集客をするのではなくて、メルマガやLINE@などの利用者を登録できるものと併用すると効果が高いということですね。
まず無料ですし、こちらから他のブログにアプローチするのが簡単なんです。検索機能をつかえば自分のビジネスのターゲットとなりうる人のブログを見つけることができるので、見つけたらこちらから「いいね」を押したりしてアプローチできるのが大きいです。
――最後に読者の方々にメッセージをお願いいたします。
坂口:リスクなくビジネスを始められる時代です。もしチャンスをつかみたいと強く思っているのならぜひチャレンジしていただきたいと思います。やってみないと見えない課題もあると思いますので、時間をかけて改善しながら前に進んでいただきたいですね。
(新刊JP編集部)