だれかに話したくなる本の話

疲れた耳の調子を整える「耳エクササイズ」

ほとんどの人があまり気にかけない「耳」の調子。目のように「かすんできた」「ぼやけてきた」といった自覚がしにくので、気づかない間に、聴力の衰えや難聴が始まっていることもあります。

近年では、イヤホンを使って大音量で音楽を聴くために起こる「イヤホン難聴」などもあり、耳の不調は、年齢を問わずに起こっています。そんな耳の健康を保つための方法を『聴くだけで自律神経が整い耳がよくなるCDブック』(今野清志著、学研プラス刊)から、紹介していきましょう。

■たまには耳を休ませる「耳リセット&耳トレ」

耳は24時間つねに音をとらえています。だからこそ、意識的に音を遮断して休ませてあげることが必要です。耳栓などの道具がなくても、たった2分で耳をリフレッシュさせるエクササイズを紹介しましょう。

1.両手の人差し指で、両耳を30秒、軽くふさぐ
2.次に、聴こえやすいほうの耳を軽くふさぎ、聴こえにくいほうの耳で30秒、音を聴く
3.今度は、2とは逆の耳で30秒、音を聴く
4.最後は両耳を使い、意識して音を聴く

「耳リセット&耳トレ」は、リラックスして、ゆっくり深呼吸をしながら行うのがポイント。また、目を閉じながら行うと、耳に入ってくる音に意識を集中しやすくなります。

■耳まわりの血行を促進する「耳マッサージ」

耳が疲れているときは、耳まわりの細胞への酸素と栄養が滞りがち。そこで軽いマッサージで血流を促してあげましょう。

【上下マッサージ】

1.手のひらを頬に向けるようにして、耳の裏に親指、耳の前側に人差し指を置いて、耳の付け根をはさむ
2.親指と人差し指の腹が常に耳の付け根に触れるようにして、10秒間、耳全体を上下にやさしくさする(左右各10秒)

【前後マッサージ】

1.人差し指と中指で「V」の形をつくり、耳の前と後ろをはさむ
2.人差し指と中指の腹で側頭部に軽く圧をかけながら、耳を前後に揺らす(左右各10秒)

朝の通勤通学の電車の中、家事や仕事に一段落ついたお昼の休憩時間、夜の入浴中など、すきま時間を使って一日数回マッサージすることで、耳の疲れを癒していきましょう。

■耳に効く「手のツボ押し」

手には耳の不調改善を期待できるツボが多くあります。いくつか紹介していきましょう。

【自律神経を整える「指間穴(しかんけつ)」】

「指間穴」は、自律神経のバランスを整えるツボ。
両手の指を組んで、指の腹で10秒間、優しく揉みほぐすように押します。

【耳鳴りや難聴になったら「外関(がいかん)」】

「外関」は両手の甲側、手首から指三本分の位置にあります。
反対の手で10秒間、ゆっくりと揉みほぐすように刺激しましょう。

【ストレス解消のツボ「合谷(ごうこく)」】

「合谷」は、親指と人差し指の付け根にあるツボ。ストレス解消、痛みや体のコリなど幅広い症状に効くと言われています。
反対の親指の腹で10秒間、揉んでいきましょう。

 ◇  ◇  ◇

今野氏は、「耳が不調をきたす最大の原因は血流の悪化」にあると言います。
24時間、細やかな働きをする耳は、そのぶん多くの栄養を必要とする器官のひとつ。血流が滞ると、耳まわりの細胞に栄養が届きにくくなり、十分な働きができなくなってしまうことも。
耳に不調を感じる人は、ちょっとした時間に耳のマッサージやツボ押しで「耳の血流」を促すことを習慣にしてみてはいかがでしょうか?

(ライター/大村佑介)

聴くだけで自律神経が整い耳がよくなるCDブック

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いつでも、どこでも耳のトレーニングができるよう、トレーニング方法を説明したガイド音声をCDに収録。
耳トレで「聞こえ」がよくなるだけでなく、自律神経の乱れもよくなるので、心と体が元気になります!

この記事のライター

大村佑介

大村佑介

1979年生まれ。未年・牡羊座のライター。演劇脚本、映像シナリオを学んだ後、ビジネス書籍のライターとして活動。好きなジャンルは行動経済学、心理学、雑学。無類の猫好きだが、犬によく懐かれる。

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