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持っている世界一、多すぎ! 劇作家“シェイクスピア”を深掘りして分かった意外な素顔

■意外に知られていない「シェイクスピアの素顔」

シェイクスピアは、世界一有名な戯曲作家だ。
数々の作品は舞台や映画にもなっているので、いくつかの作品の内容を知っている人もあるだろう。

ところが、当のシェイクスピア本人のことはほとんど知られていない。
そこで、シェイクスピアはどんな人物だったのかを調べてみたところ、意外な素顔が見えてきた。

数々の作品の中で、シェイクスピアは恋物語を描いている。では、彼自身の恋愛遍歴はどんなものだったのか?

なんとシェイクスピアは18歳の時、8歳年上女性と「できちゃった婚」をしている
1600年頃に彼が住んでいた地方の結婚平均年齢は28歳。かなり早い結婚だ。
彼は女に手が早いモテ男だったのか、それとも恋に忠実な情熱的な男だったのか?

その答えの手掛かりなりそうな手紙が残っている。シェイクスピアより少し年下の劇作家が「彼は本当に正直な男で、裏表のない、ざっくばらんな性格だ」と評しているのだ。
どうやら、人柄の良い、男にも女にもモテる人物だったようだ。

ただ、さらに意外な一面もある。
劇作家として名を成してから、折につけ不動産投資をしているのだ。

現代ならお芝居の世界に飛び込む人は、「経済観念が薄い」という印象があるが、シェイクスピアは非常に倹約家で、(当時は訴訟が日常茶飯事だったという背景もあるが)小さな金額でも訴訟を起こしていたという記録も残っている。

想像するにシェイクスピアは、「身内には気の置けない付き合いをするが、対外的に締めるところはきっちり締める」という、アニキ的な性格の持ち主だったのかもしれない。
それでいながら、コメディから悲劇までを巧みな表現で綴っていたのだから、繊細な創造性も持ち合わせていたのだろう。

没後400年経っても世界中の人々に愛され、数々の“世界一”の記録を持つるシェイクスピア。
もし、その作品に触れる機会があるなら、一度は触れてみて損はないはずだ。

(ライター/大村佑介)

この記事のライター

大村佑介

大村佑介

1979年生まれ。未年・牡羊座のライター。演劇脚本、映像シナリオを学んだ後、ビジネス書籍のライターとして活動。好きなジャンルは行動経済学、心理学、雑学。無類の猫好きだが、犬によく懐かれる。

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