「組織の生存戦略としてのリスキリング」でリーダーに求められる資質とは
個人としてキャリアの可能性を広げるために慣れ親しんだ分野から離れた新たなスキルを習得すること、企業としては変化の激しい時代への対応のために、その時々で必要となるスキルを従業員に身につけてもらうことの重要性が指摘されるようになっている。いわゆる「リスキリング」である。
2019年に日本IBM社が発表した調査報告では、リスキリングはこのように定義されている。
市場ニーズに適合するため、保有している専門性に、新しい取り組みにも順応できるスキルを意図的に獲得し、自身の専門性を太く、変化に対応できるようにする取り組みをリスキリング=Re-Skillingという。
一方で、リスキリングには課題も多い。個人としては、新しく何を身につけるかを決めるには明確なキャリアプランが必要だし、企業が従業員にリスキリングを促す場合も「何をどうすればいいかわからない」「DX人材を育てたいが、メンバーの変化を促すことが難しい」といったことでつまずきやすい。
『リスキリングが最強チームをつくる 組織をアップデートし続けるDX人材育成のすべて』(柿内秀賢著・ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)はリスキリングを巡る現状を紐解いたうえで、企業がリスキリングを実りあるものにするための方法や手順を説いていく。