だれかに話したくなる本の話

人生はやり直せるか?「腐ったみかん」から医者になった人の話

『腐ったみかんが医者になった日』(幻冬舎刊)

人生はその人の自身のものであり、自分の意志で進む道を選ぶことができる、というのは大前提として、「大多数の人が通るレール」というものが世の中にはある。そして、そこから一度ドロップアウトしてしまうと、人生を立て直すのが難しくなってしまう。

それでも、意思と目的があれば、たとえ失敗したり過ちを犯したとしても、何歳からでも人生をいい方向に向けることができる。自分が生きるべき道を見つけることができる。医師・河原風子さんの半生記の形をとっている『腐ったみかんが医者になった日』(幻冬舎刊)はそう思わせてくれる一冊だ。

腐ったみかんが医者になった日

腐ったみかんが医者になった日

愛に飢えた幼少期、手が付けられなかった中高時代……
24歳、医師を志した瞬間から、私の人生は変わった。
ヒトに傷つけられた痛み、ヒトを傷つけた痛み、すべてを背負って、人を救う。
Doctor FUKO怒涛の半生記。