だれかに話したくなる本の話

「10年後、あなたの資産は半分になるかもしれない ──今知らないと手遅れになる資産防衛の新常識」

◆「日本円の価値は安定している」――その前提が崩れ始めている。

歴史を振り返れば、通貨信用の崩壊は決して非現実的なシナリオではない。1946年、敗戦直後の日本では預金封鎖と新円切替が断行され、国民資産は一夜にして目減りした。2000年代のジンバブエでは年間インフレ率5000億%のハイパーインフレが発生し、紙幣は文字通り「紙屑」と化した。2008年のリーマンショックでは、世界的な金融システムが崩壊寸前まで進行した。

そして今、新型コロナ以降、各国の中央銀行は前例のない規模で紙幣を発行し続けている。米国政府の債務残高は史上最大規模に膨張し、通貨価値は構造的に希薄化している。『2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産戦略』(KADOKAWA刊)の著者である小林大祐氏はこれを「グレートリセット」の到来と捉え、来るべき資産崩壊に備えた防衛策を本書で提示している。

◆富裕層はなぜS&P500に全額投資しないのか?

「インデックス投資だけで十分」――そう信じる個人投資家は多い。しかし、野村総合研究所の調査によれば(*1)、純金融資産1億円以上の富裕層は日本国内で約165万世帯存在し、2005年から約2倍に増加している。彼らの多くは、S&P500への一点集中投資を避けているという。

理由は明快だ。インデックス投資は「平均化」でリスクを分散するが、同時に個別リスクの識別も困難にする。景気後退局面や金融危機時には、インデックス全体が連動して下落し、逃げ場がなくなる。

富裕層が実践するのは、個別銘柄分析に基づいた株式投資、社債、ゴールド、そして不動産への構造的な分散投資だ。特に不動産は、インフレ下で価値を保ち、融資レバレッジを活用できる数少ない資産クラスである。

小林氏自身も、年収450万円のサラリーマンから出発し、20年間で総資産37億円、純資産25億円の資産を築いた。その中核戦略が「融資を活用した不動産投資」であるという。

◆ 高利回り不動産投資の落とし穴

「地方で利回り10〜15%の物件を買えば安泰」――この考えは、不動産投資初心者が陥りやすい罠だ。しかし高利回りは、リスクの裏返しに他ならないと小林氏は明かす。

総務省の調査(2023年)によれば(*2)、徳島・和歌山・山梨・鹿児島など6県で空き家率が20%以上に達している。観光依存型の温泉地や、大企業撤退後の地方都市では、物件価格そのものが下落し元本を毀損する。表面利回りが高くても、空室が続けば実質利回りはマイナスになり、最終的には売却時に大幅な損失を被る。

そもそも利回りの高さは、不人気や価格の安さから来ることを忘れてはいけない。

では、どこに投資すべきか? 小林氏が推奨するのは以下の3タイプだ。

○ 再開発・新駅開業エリア

豊洲・有明などの湾岸エリアは、大規模再開発と交通インフラ整備によって継続的に地価が上昇している。

○ 大手製造業への通勤圏にある高級住宅地・生活利便性の高いエリア

トヨタ自動車本社がある豊田市そのものではなく、そこへ通勤する高所得層が居住を好む名古屋市東部や刈谷市・岡崎市などの良好住宅地に注目すべきだ。工場所在地そのものは生活利便性に欠けるが、車で30〜40分圏内の商業施設・教育環境が整った周辺都市には、企業の転勤族や管理職層が集中し、安定した住宅需要がある。

○ 都心の土地比率が高い物件

建物は経年劣化するが、土地は価値を保つ。都心部で土地比率が高い物件は、建物価値の減価を土地が補完するため、長期保有に向く。

逆に避けるべきは以下だ:

× 観光依存型の温泉地・リゾート地
× 大企業撤退後の地方都市
× 区分マンション(管理組合リスク、修繕積立金の不透明性)

小林氏の基本戦略は明快だ。「低利回りでも価格下落しにくい物件を融資で取得し、長期保有する」。高利回りを追い求めるのではなく、元本割れリスクを抑えながら、融資レバレッジで投資規模を拡大するという戦略なのだ。

◆ 不動産価格暴落の「3つの条件」

「不動産は今が高値圏だから、暴落を待つべきでは?」――そう考える慎重派も多い。小林氏は、不動産価格が本格的に暴落するには3つの条件が揃う必要があると指摘する。

1.低金利政策の見直し ― 日銀の大幅利上げで住宅ローン金利が急上昇
2.外国人購入規制の導入、または中国からの資金流出 ― 都心高額物件の需要減
3.世界的金融危機の再来 ― 信用収縮で不動産市場全体が凍結

しかし、これらの条件が揃ったとき、誰が得をするのか?

答えは、現金を保有している投資家だ。危機時には割安資産を大量に取得できる千載一遇のチャンスが訪れる。逆に言えば、危機を恐れて何もしなければ、インフレで資産価値が目減りし続ける。

◆何もしなければ、あなたの預金は目減りする可能性が高い

インフレ率が年2%でも、10年後には預金の購買力は約18%失われる。年4%なら約33%だ。「何もしない」ことは、実は最もリスクの高い選択といえる。

しかし、正しく動けば、資産防衛の可能性は高まる

本書では、小林大祐氏が20年間で実践してきた体系化された資産形成ロードマップが詳述されている。

•年収450万円から種銭1,000万円を作る具体的手法
•融資を活用したレバレッジ投資の実践
•不動産・株式・債券・金への分散戦略
•不動産価格暴落の3条件と、危機をチャンスに変える方法

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しかし、正しく動けば、資産を守るための一手となる。その方法論が、この一冊に凝縮されている。※現在Amazonで在庫あり(発売直後)

【参考データ】
*1 野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計(野村総合研究所) https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/20250213_1.html

*2 令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果(速報集計結果の要約)
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/g_kekka.pdf

2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産

2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産

アメリカの関税政策、ウクライナやガザなどの地政学リスク、異常気象と資源の争奪戦…。
99%が恐怖で資産を手放すとき、1%の富裕層だけが、したたかに、そして冷酷に次の一手を打ち終えている。

37億円を築いた資産形成YouTuber「不動産アニキ」小林大祐が、インフレ時代に増える資産・消える資産について完全解説!

不動産・ゴールド・暗号資産・円・ドル…大転換期に“ひとり勝ち”する資産の選び方とは?

巻末では、知らないと致命傷になる「上がる土地・下がる土地」を完全公開。

あなたの資産は「増える側」か「消える側」か?
動かなければ、あなたの資産が“ゴミ”になる!

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