新刊ラジオ第1715回 「イベリコ豚を買いに」
――イベリコ豚というのはありふれたものなのだろうか。
ふとしたきっかけからイベリコ豚を追い始めた野地秩嘉。明かされる事実に驚愕し、知れば知るほど魅了されていく。
イベリコ豚に情熱を捧げた男たちの繰り広げる「食ノンフィクション」がここに誕生!!
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
概要
こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。
今回ご紹介するのは「食ノンフィクション」。
幻の豚『イベリコ豚』を追っていくお話です。
「幻の豚」というとおや? と思う方がいるかもしれません。
みなさん、イベリコ豚ってスーパーや居酒屋、ファミレスなどでもわりと見かけたりしますよね。
どんぐりをたべる豚、ということで一時期ちょっとしたブームにもなりましたし。
なので、もしかするとイベリコ豚というのは安価なお肉で、誰でも手に入れやすいと思っている方が多いのではないでしょうか。
その認識、今回のラジオで変わるかもしれません。
みなさんが食べたことがあるのは、イベリコ豚であって、イベリコ豚ではない可能性があるんです。
……産地偽装という話ではないですよ?
実はイベリコ豚にはランクがありまして、どんぐりを食べているのは「ベジョータ」と呼ばれる最高ランクのものだけなのです。
その他のイベリコ豚は「セボ」と呼ばれ、どんぐりではなく、穀物を与えて育ったもので、おそらく、みなさんが食したことがあるのはこちらの方かと思われます。
今回、メインに語られるのは「ベジョータ」。本当にどんぐりを食べた最高級の豚のお話です。
食べるとナッツのような香りと味がするらしいのですが……食べてみたいですね。
ちなみに野地さんは本書の執筆にあたって、4年の歳月をかけて取材をされたそうです。そのうち、イベリコ豚に会いに行くまでにかけたのは丸2年。
イベリコ豚への情熱がひしひしと伝わってきます。
また、作中には野地さんと同じく、イベリコ豚に魅せられた熱い男たちも登場いたしますので、ぜひ注目してみてほしいですね。
それでは、作品の一部をドラマにいたしましたので、どうぞ本編をお聴きください。
ドラマ後にもサプライズがありますので、お聴き逃しなく!
◆著者プロフィール 野地さんは1957年、東京生まれ。 早稲田大学商学部卒業。出版社勤務などを経てノンフィクション作家となりました。食、美術、ビジネス、人物ルポルタージュ、海外文化など幅広い分野で執筆されており、主な著書に『キャンティ物語』『食の達人たち』『美しい昔 近藤紘一が愛したサイゴン、バンコク、そしてパリ』『サービスの達人たち』『高倉健インタヴューズ』『TOKYOオリンピック物語』などがあります。
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