新刊ラジオ第1682回 「カリスマ助産師トコちゃん先生の 赤ちゃんがすぐに泣きやみグッスリ寝てくれる本」
赤ちゃんが泣いてばかり、なかなか寝ない、ぐずる、と赤ちゃんのお世話に疲れきっていませんか。赤ちゃんは泣くのが仕事。でもずっと泣いてばかりでは、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても良いことではありません。そんなとき、泣いている赤ちゃんを『まんまるの姿勢』にしてみてください。すると今までのことが嘘のように赤ちゃんは心地いい眠りに・・・。まるで魔法のようです。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
概要
こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。
今回、紹介する本は、赤ちゃんがどうすれば心地よく過ごすことができるのか教 えてくれる本です。
大半のお母さんが、赤ちゃんのぐずり、泣きやませ、寝かしつけに苦労している のではないでしょうか?
どうして泣きやまないの?
なぜ寝ないの?
泣いている理由が分からない?
こんなことで悩んでいるお母さんも多いはず。
赤ちゃんって、起きているときは天使の笑顔でニコニコ笑っていて、眠くなればスヤスヤ眠っている……。
そう思っていませんでしたか?
とーんでもない。
もちろん赤ちゃんは愛おしくかけがいのない可愛い存在です。
けれども同時に、激しい声で泣き叫び、あの小さい体からどうしてこんな大きな声を出せるのかと思うくらい。
実際に子供を産んだ御母さんたちの話を聞くと、多くのお母さんが、
「泣きやまない」 「寝つかない」 「泣いておっぱいを飲んでくれない」 「いつもぐずっている」
という悩みに直面していて、どうしたらいいのか分からなくて途方に暮れているのだそうです。
特に初めての出産で赤ちゃんを産んだお母さんは、赤ちゃんのお世話をすること自体が初めて、という人が多いのもどうしていいのか分からない……、と疲れた顔をして、渡部さんの整体サロンに訪れてくるのだそうです。
育児書に書いてあることを試しても、なかなかうまくいかない。
産後、まとまった睡眠をとったことがない。
赤ちゃんとの生活を楽しむ余裕がない。
泣きやんでくれない、寝てくれない赤ちゃんを抱えて、自分も泣きたい気分になっているお母さん!
『赤ちゃんを快適な状態にする』ことを試してみませんか。
◆著者プロフィール 著者の渡部信子さんは、京都大学医学部付属看護学校・助産婦学校を卒業後、京都大学医学部付属病院、産科分娩部・未熟児センターで勤務。婦長も務めました。 26年間勤務のち、1998年に整体サロン「健美サロン渡部」を開業。 主に、産前産後のお母さんと赤ちゃんの体をサポートしています。 渡部さんは、トコちゃんベルトの開発者としても有名。産後の腰痛のケアにと絶大なる効果に多くの産院で採用され、妊産婦の5人に1人が使っていると言われています。
キーワードは「まんまる」
実は、生まれてから数カ月の赤ちゃんには喜怒哀楽の感情がないのだそうです。
あるのは、快・不快の感覚だけ。
つまり、快適な状態なら穏やかにぐっすり眠って、不快な状態なら泣く。
なんともシンプルではありませんか。
じゃあ、どうすれば泣かないで寝てくれるの?
どうすれば快適な状態になってくれるの?
すぐにでも教えて欲しいと思っていることでしょう。
それは胎児として育てる、ことなのだそうです。
生まれて間もない赤ちゃんは、成長段階としては胎児と変わらないのだとか。
人間の赤ちゃんは、他の哺乳類と比べると、著しく未熟な存在で生まれてきます。
鹿や馬の出産シーンを、テレビなどで見たことありませんか?
生まれてすぐに、自分の足で起き上がって、おっぱいを飲み始めますよね。
多くの動物は体がしっかりしてきてから生まれてきます。
そうでないと野生の環境では生きていけないからです。
一説には、人間は鹿や馬などと比べて1年、チンパンジーなどの類人猿と比べて3ヶ月早産だとされています。
なので、少なくても首が座るまでは、胎児と同じように育てる。
これが赤ちゃんが快適に過ごせるためのポイントだったんですね。
胎児と同じよう育てるキーワードが『まんまる』です。
胎児は子宮の中で『まんまる』に丸まっていますよね。
この『まんまる』の状態こそが、赤ちゃんにとってもっとも快適な姿勢なのだそうです。
この『まんまる』姿勢に寝かしつけるだけで、ほとんどの赤ちゃんが気持ちよさそうにスーッと眠りに落ちるというから驚き。
激しく泣いていても、『まんまる』抱っこにしてあげるだけで、たちまち泣きやんじゃうと聞けば、試してみるしかないですよね。
日本の農村では、ほんの数十年前までは、赤ちゃんは丸いカゴの中に寝かせられていたのだそうです。
丸いカゴの中などに布を敷いて、その中に赤ちゃんを寝かせると、赤ちゃんは胎児のようにまんまるくなって、よく寝ていました。
その間、お母さんは畑仕事。
時々おっぱいをあげるだけで手がかかりませんでした。
まんまるな赤ちゃんは快適で、ずっと眠りっぱなし。
たっぷり眠れているので、目が覚めているときもぐずるがなくて、ご機嫌、そして快適だから、また眠ってしまう……といいことだらけ。
そして驚く事に、『まんまる』で育てた子には、もうひとつ際立った特徴があるのだそうです。
それは、指先や体を動かすのがとても器用で、身体能力が高いと、渡部さんは言います。立ち方や歩き方のバランスがとれていて、姿勢や動作もきれい。
『まんまる』で育つ子は、首がすわるまでずっと寝ていて、ハイハイするまでいることを忘れてしまうくらい育てやすいやら、発達が遅れるのでは……と心配するお母さんもいるそうですが、心配ご無用、大丈夫、ときっぱり渡部さんは言っています。
まとめ
本書では、『まんまる抱っこ』、『まんまるねんね』のやり方が、写真と図、 そして丁寧な文章で書かれているので、すぐにできるようになるかと思います。
布を使って『まんまる』にさせる方法や、『まんまる寝床』の作り方、『まんまる寝床』と一緒に使って欲しい『首枕』の作り方などのほか、
抱っこで疲れたお母さんのための『抱っこを楽にさせる体操』。
『一日の疲れをとる体操』。
なかなか『まんまる』にならない子のためのベビー体操。
赤ちゃんが喜ぶ成長を促す遊びと体のケア。
なども載っていてまさに新生児、乳児を育てるお母さんにとっては、なくてはならない一冊になるのではないでしょうか。
またその他にも、赤ちゃんを仰向けで背中を伸ばして寝かせるのが何故いけないのか。
首がすわるまでは絶対立て抱き抱っこはしてはいけない。
など、やってはいけないことなども、なぜいけないのか、赤ちゃんにとってどのようなことが起こるのか、実際にたくさんの赤ちゃんと接してきた渡部さんだからこそ言えることが書かれているので説得力もあります。
まだ独身だし、子供の予定なんて考えられないっていう人も、いつかは結婚して子供ができるかもしれません。
ちょっと早めの子育て勉強と思って読んでみてはどうでしょう。
もちろん、いま、すぐにでも赤ちゃんを泣きやませたいと切実なお母さんはすぐに読んでくださいね。
カリスマ助産師トコちゃん先生の 赤ちゃんがすぐに泣きやみグッスリ寝てくれる本 |