だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1610回 「〜雑学プロファイル〜日中韓お笑い不一致」

このところなにかとトラブルの多い、日中韓の関係。お互いを理解することは不可能なのだろうか。それぞれの国民性の違いをジョークを用いながら読み解いていきます。近くても遠く感じてしまうのは、相手の考えていることが理解できないから・・・なのか?ジョークの解説も、かなり毒舌な一冊です。韓国・中国それぞれの出身である呉善花、石平両氏をむかえての特別鼎談も収録。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

今回紹介する本は、笑い・ジョークで日中韓の民族意識の違いを紐解いていく……というものです。

常にトラブルが絶えない日中韓の間柄。

お互いのことが理解できない……というか理解しようとしない三国関係。

隣の彼らはいったいどんな民族で、何を考えて、どんな行動をしてしまうのかを雑学を交えながら、ブラックジョークとともに紹介していきます。

ではまず、本に載っていた、日中韓の民族性を分かりやすく紹介したジョークを。

「レストランに、中国人、日本人、韓国人が入り、スープを注文した。 出てきたスープ皿を見ると、スープの中にハエが入っている。 中国人は 「これは珍味だ」、と喜んでそのハエを食べた。 日本人は、そっとあたりを見渡し、こっそりボーイに言って替えてもらった。 韓国人は 「これも日本人のせいだ!」 とわめいてその場で日の丸を燃やした。」 (P24より抜粋)

どうです?このジョーク。

解説には、中国人は小さいことを気にしない大人な態度。

でも不潔。

日本人は、正当な権利があってもそれを堂々と主張しない小心者。

そして、韓国人は、短期で被害妄想意識が強い、それも主に日本に対して・・・、とありますが。

このように三国をちょっと(……かなりかも)、毒の入ったジョークで紹介しながら、その裏に見える国民性を解説しています。

◆著者プロフィール 唐沢俊一さんは、1958年札幌生まれ。 大学時代は芸能プロダクションで働き、イッセー尾形のもとでのアルバイトの他、 アニメ・特撮などのファン活動も行ってきました。 1988年からライターとなり、サブカルチャー分野を中心に活躍。 1982年に同好の士とともに作った読書団体「と学会」で有名になりました。 また、著書を元に製作されたテレビ番組「トリビアの泉」のスーパーバイザーをつとめ、その後、数多くのテレビ番組にコメンテーターとして出演。 現在は、演劇活動にも力を入れているそうです。

各国ごとのジョーク

では、続けて各国ごとにジョークをいくつか紹介していきます。

最初は、中国。

「中国の豪華客船が座礁した。 乗客をパニックに陥らせないために、船員がマイクを握り、アナウンスした。 「この船は沈みません。安心してください」 すると中国人乗客たちは先を争って全員海へ飛び込んだ」 (P28より抜粋)

中国の国民は人の言うことを信じないそうです。

特に、上の人間の言うことはまずウソだと決めてかかる、住宅には必ずといっていいほど重度の欠陥があり、食べ物にはよほど用心しないと食べられたものではないようなひどいものが混ざっている。

その他にも、日本でも報道された、段ボール入りの肉まん販売、中国版新幹線の追突事故後の車両をまだ車両の中に犠牲者がいるかもしれない状況で、現場で穴を掘って埋めてしまった、などなど・・・こんな状況下で暮らしているのならば誰もが疑ってしまうのも仕方がないような・・・。

その他にも、もはや笑っていられる状況ではないのでは、と心配してしまうような中国ジョークの数々が載っています。

そして、その中国ジョークに負けずとも劣らずの韓国ジョーク。

唐沢さんの韓国民の解説がこれまた毒舌なんです。

「ジョークの世界でも、たとえば中国人なら、食い物に卑しくはあるがスケールが大きいとか、エピキュリアンであるとか、また日本人なら、せせこましく余裕もユーモア精神もないが勤勉だとか、どこかにいい見方をされているが、こと韓国人に関しては、長所をあまりあげられておらず、ずっと世界中から軽蔑されていることを自分で認識しているから、昔は卑屈といわれ、現代ではその反発から何かというとすぐいきり立つのが特徴とされている。 とにかく、人に負けるのが嫌いで、何かトラブルがあっても絶対譲らない、という国民性が笑いのネタになる。」 (P74より抜粋)

では、その国民性が表れているジョークをふたつ続けて紹介します。

「日韓スカイダイビング大会が開催された。 両国の代表選手が飛行機に乗り込んで離陸し、まず、韓国代表が降下した。 コードを引くとパラシュートが開き、ゆっくりと降下をはじめた。 次に日本代表が降下した。しかしコードを引いてもパラシュートは開かず、予備のパラシュートを開こうと、もたついているうちに、物凄いスピードで韓国人の横を落下していった。 「くそっ、日本人め!」 装備をかなぐり捨てながら韓国人は叫んだ。 「さては、競争するつもりだな!」 (P100より抜粋)

「おい、ライト兄弟よりも300年も前に空を飛んだ人がいるんだそうだぞ!」 「また韓国か」 (P116より抜粋)

最後に、日本人をネタにしたジョークを。

「もしロンドン・テロ誤射殺事件が他の国で起きてたら、 アメリカ :とりあえず必死で隠し通そうとする。でも結局バレる。警官は裁判にかけられ、涙ながらに「愛す      る国家のための行為』を主張。当然無罪。同僚に肩車をされて「国を護った英雄」と讃えるパレード。 中国 :射殺されたのはテロ犯だったと意地でも言い張る。もちろんマスコミは疑問ももたずに報道。 ネット上で「実は誤射では?」と書いた男性がテロ犯の仲間として投獄。 韓国 :なんかよくわかんないけど、日本のせいにする。 日本 :射殺された男性がいかに素晴らしい人間だったかを特集。「殺された奴の自己責任論」が唱えられる。    警官は戒告処分。 一週間後、逆立ちするアライグマが発見。みんな事件のことを忘れる。 (P164抜粋)

……日本人として聞いても、「あ、わかる」ってなりますよね。

そして最終章では、韓国・中国それぞれの出身である、呉善花(オ・ソンファ)さん、 石平(せき・へい)さんを迎えて、日中韓三国の文化の違いを「笑い」をテーマにした会談も収録されています。

三国それぞれのブラックジョーク、それについての解説、そして本文の横にちょこっと描かれているユーモラスなイラストの数々。

どこを切り取って読んでもかなり楽しめる一冊です。

〜雑学プロファイル〜日中韓お笑い不一致

〜雑学プロファイル〜日中韓お笑い不一致

〜雑学プロファイル〜日中韓お笑い不一致

このところなにかとトラブルの多い、日中韓の関係。お互いを理解することは不可能なのだろうか。それぞれの国民性の違いをジョークを用いながら読み解いていきます。近くても遠く感じてしまうのは、相手の考えていることが理解できないから・・・なのか?ジョークの解説も、かなり毒舌な一冊です。韓国・中国それぞれの出身である呉善花、石平両氏をむかえての特別鼎談も収録。