だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1511回 「心がふわっと軽くなる50の言葉 〜大丈夫、そばにいるよ〜」

本書は、NLPトレーナーの著者が、「読んだ方の中に小さな元気と勇気を伝えたい」という思いで綴った一冊。ビジネス書でもなく、絵本でもなく、優しい言葉であふれた、あたたかい本です。不安になってしまった人、すこし疲れてしまった人、自分らしさってなんだろう? と、自身を見失ってしまった人、本書の言葉に耳を傾けてみませんか。

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概要

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 こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

 人間誰しも一度は悩みを抱えるものですが、貴方はどうでしょうか? 今、何 か、心を悩ませている事はありますか? あったとしても、それが日常生活に影 を落としていないのなら、それはそれで良いのですが……。

 ストレス社会と言われている昨今、心の悩みがじわじわと大きくなって、体調 を崩したり、仕事のミスにつながったり、最悪の場合、自殺をする人もいますよ ね……。

 ああ、こんな事を書いて、何か嫌な事を思い出させてしまったらスイマセン!

 僕はよく、他人からポジティブな人間だと思われるようなのですが、そんな事 はなく、実は、結構な心配性で引っ込み思案だったりします。(やると決めたこ とはやりますが)

 僕をよく知る周囲の人間は、「そんなに心配しなくていいのに」とか「楽観的 にいきましょう」と言ってくれますが、実は、これが結構心の支えになっている 事が多いのです。

 これをお読みの方にも、僕に直接あるいはメールやツイッターなどで、励まし の言葉をかけてくれた方がいるでしょう。この場を借りてお礼申し上げます。

 いつもありがとう!

 さて、今回は、心の悩みを軽くしてくれる優しい本のご紹介です。

***

◆今日の一冊 『心がふわっと軽くなる50の言葉 〜大丈夫、そばにいるよ〜』 (加納亜季/著 エベイユ/刊)

◆この本をひと言でまとめると  「自分との対話で、悩みを開放するための本」

◆著者について  加納亜季さんは、アルバトロスプロモーション株式会社代表。パフォーマンス コーチ、 NLPトレーナーとして活動されている方です。相手との信頼関係を築く コミュニケーションスキルの構築や、大手生命保険・経営コンサルタントを対象 とした研修が高く評価されています。

◆おすすめの読者  ◎自分と向き合って、「自分自身」をよく知りたいという方  ◎自分をなかなか認めてあげられない方  ○仕事や生活に、ちょっと疲れてしまった方  

「感情を拾い上げること」「自分と向き合う こと」

 著者の加納さんは、「読んだ方の中に小さな元気と勇気を伝えたい」という思 いをもって、本書を執筆されたそうです。自己啓発的な言葉とイラストで構成さ れていますが、ビジネス書でもなく、絵本でもなく、優しい言葉であふれた、あ たたかい本です。「心がふわっと軽くなる」というタイトルの通り、毎日不安だ ったり、気が安らぐことがないという方にとっては、救われるような言葉が詰ま っています。

著者の加納さんはこのように仰っています。

  もしあなたが、毎日ただ不安な日々に流されているのだとしたら、少しだけ  肩の力を抜いてください。そしてゆっくり深呼吸してください。毎日この本  を開いてください。

  そのメッセージにしたがって、一日を過ごしてください。もう頑張らなくて  いいから、あなたの両手をそっと広げてください。そしてあなたの気持ちをす  くいあげてください。ずうっとずっとおいてけぼりにしたあなたの感情を拾っ  てあげてください。(P120より抜粋)

 本書の言葉を通して、加納さんは「感情を拾い上げること」「自分と向き合う こと」を呼びかけています。そして、自分との対話を、自然に、やさしく促して くれる言葉を送っています。人生に不安になってしまった方、すこし疲れてしま った方、自分らしさってなんだろう? と、自身を見失ってしまった方、加納さ んの言葉に耳を傾けてみませんか。

 それではラジオを聴いているあなた、そしてテキストを読んでいるあなたに、 加納さんの言葉を届けたいと思います。

 <自分を認めてあげよう>   人に認めてほしいと思ったら、まず自分を認めよう。   あなたにしかできない、あなたの夢中になっていることを認めてあげよう   自分を認めて、愛に溢れるあなたで周りの人を幸せにしよう(P44より抜粋)

 この言葉は、新しい自分を受け入れるための「『つながる』言葉」からの一節 です。人間、生きていていちばん幸福だと感じるときは、他人から必要とされた り、認めてもらえたときではないでしょうか。

 でも、「認めてほしい」「表現してほしい」「もっと気にかけてほしい」と他 人の評価ばかりを見ていると、辛くなってしまいませんか? そして、その原因 には、実は自分自身が自分を認めていないということ、よくあるんですよね。

僕も表現に携わる身として感じることがあります

 僕も表現に携わる身として感じることがあります。この新刊ラジオを始める直 前の頃だったか、自分の言葉なんて誰も聞いてないんじゃないかと悩んでいたん です。そのときは病気もしていて、「俺、喋りを仕事にしてるけど、こんなこと でお金もらってていいのかな、誰も俺の言葉なんて聞いてないんじゃないかな… …」と暗くなっていたんです。そういうときは、たいてい、自分で自分のことを 認められなくなっているんですよね。

 もし、いま、同じような境遇の方がいたら、自分のことを認めてあげられるよ うになってほしいと思います。

それでは、加納さんのメッセージの続きをお届けします。

  私は人に認めてもらえないんだなぁ、と思っている。   こんなに頑張っているのに。   こんなに……してあげているのに。

  あなたが認めてほしいと思っているのは何?   お料理? 人間的な魅力?   声が綺麗なこと? 性格?   友だち想いなこと? それとも人との付き合い方?

  もしかしたら、認めていないのは自分かもしれないよ。   それがわかっているから、誰かに声をかけてもらいたい、   「すごいね!」「えらいね!」って言われたいんでしょ。

  心の奥底にいる自分が反乱を起こして   「わかってください」と叫んでいるのかも。

  わかっているよ、がんばっているよ、   大丈夫だよ、私がついているから

  そう一言、言ってあげてよ。   それが自分を認めることになるんだよ。

  自分を認めて   愛に溢れるあなたで過ごす一日になりますように。   (P45より抜粋)

 人はみんなさびしがりやですから、他人から認められたい、必要とされたいと 思うのは当然のことなのでしょう。でも、繰り返しになりますが、認めてほしい! と思ってばかりだと、自分自身が辛くなってしまいますし、何かを表現するとき にも、緊張して、辛くなってしまったりするのだと思います。

 自分で自分を認めてあげること、自然に表現すること、そしてそれができたら、 他人を認めてあげること。これを、みんなが続けていけば、みんなが幸せでいら れるのではじゃないでしょうか。

 「自分を認めてあげる」ことはほんとうに大事なことですね。僕は自分を卑下 して考えることが、どちらかといえば多いように思います。おばあちゃんっ子だ ったこともあって、日本人の謙虚さみたいなものを美しいと思って生きてきたこ ともあって。

謙虚と卑下は別物ですね

 でも、謙虚なのと卑下するのは違うんですよね。「自分なんてまだまだ」とい い続けていたら、だんだん本当に自分に自信がもてなくなってしまったんです。 その頃は、自己啓発書なんかに助けられて、「僕はもっと自分に自信を持たない といけないのかもしれない」と考えてなおしたりもしていましたが。

 本書は、加納さんの言葉が5部に渡って綴られています。  ・気づく 〜私の中の宝物を探そう〜  ・つながる 〜新しい私を受け入れる〜  ・生まれる 〜本当の私が歩き出す〜  ・磨く 〜私をもっと好きになる〜  ・輝く 〜心がもっと自由になる〜  順番に読みすすめてもいいですし、気になったところからめくってもOKです。 あなたの心の琴線に触れる言葉がきっと見つかると思いますよ。

◆まとめ

 加納さんのもとへ講演会や相談に訪れる方は、いろいろな悩み・目的を持った 方だといいます。  ・組織の中でのコミュニケーションを改善したい  ・親子の確執を何とかしたい」  ・夫婦間のコミュニケーションを改善したい  ・営業で成果を上げたい」  これらの悩みを、気持ちの面や、心のありようから改善していき、結果として、 状況をよくしていくようなアドバイスが本書にはありました。事故解決できるの が一番ですが、誰かの手を借りたい、何かの力を借りたいというときに、本書を 手にとってみてはいかがでしょうか。

 一人で悩んでいてもなかなか悩みは解決できないものですが、ふとした言葉、 ぽんと出た発想で、すっと状況が変わることはよくありますね。本書にはそんな 力があるかもしれません。

◆編集後記

 自己啓発書やお悩み相談本はあまり好きじゃない、という人が僕の周囲にもい るのですが、そうは言っても、こういう本が多く出版されているのも事実です。 という事は……需要と供給の関係を考えても、それだけ、悩み苦しんでいる人が 多い世の中なのではないでしょうか?

 あなたの周りに心を悩ませてる方がいたら、こういった本の言葉を優しく伝え てあげて下さい。それだけで、かなり気持ちが楽になると思いますよ。

 個人的には、心の悩みは風邪のようなものだと思っています。何か悩みのある 人って、周囲に対して辛く当たったり、何ごとにも悲観的になったりする事があ りますが、それを見て「嫌なやつだな」と思うのではなく、「ああ、心の風邪を 引いてるんだな」ぐらいに思える人間関係を築いていきたいですね。 

心がふわっと軽くなる50の言葉

心がふわっと軽くなる50の言葉 〜大丈夫、そばにいるよ〜

心がふわっと軽くなる50の言葉 〜大丈夫、そばにいるよ〜

本書は、NLPトレーナーの著者が、「読んだ方の中に小さな元気と勇気を伝えたい」という思いで綴った一冊。ビジネス書でもなく、絵本でもなく、優しい言葉であふれた、あたたかい本です。不安になってしまった人、すこし疲れてしまった人、自分らしさってなんだろう? と、自身を見失ってしまった人、本書の言葉に耳を傾けてみませんか。