だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1436回 「テロルのすべて」

「弱者が取るべき行動は何か。自分より弱者を見つけ、叩くことではない。強者の脳天に斧を振り上げることではないだろうか」。文芸界注目の異才が、どこまでも過激にテロリズムまでの道のりを紡ぎ出した衝撃の問題作!「これは、出版と言う名のテロである」。

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帯のコメントを全員が拒否した小説

今回はちょっと、いや、すごく過激な文芸作品を紹介したいと思います。

どのくらい“過激”なのかというと、『帯の推薦コメントを全員拒否!』したくらいです。

著者プロフィール

樋口毅宏さんは、雑誌や書籍の編集を務めたのち、2009年に『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビューされて2011年には『民宿雪国』という作品で第24回山本周五郎賞候補に挙がりました。 一部では「文芸界の最終兵器」とも称されているようで、ブラックユーモア、バイオレンス、ハードボイルド、カオティックな世界観で物語が描かれ、ピカレスクな作風が特徴です。もちろん今回もその期待を裏切らない一冊になっています。 今までの樋口さんの作品の中でも一番の問題作かもしれません。

ストーリーを紹介します。

まずはタイトルにもなっている「テロル」という言葉。 これは『テロリズムに則った行為・手段、およびそれらによって敵対者を威嚇する事』という意味です。 これは一人の男が、テロリストになっていく過程を描き、その背景にある様々な想いを綴った小説なんです。

物語の主人公は、宇津木 昭生(うつぎ あきお)。 この「宇津木」が、様々な思いからアメリカに対しての報復を心に誓い、実行するまでを描いています。

今回の新刊ラジオは、本書冒頭をオーディオドラマでお届けします。

テロルのすべて

[お知らせ]新刊ラジオ@第2部の無料版をスターートしました。

テロルのすべて

テロルのすべて

「弱者が取るべき行動は何か。自分より弱者を見つけ、叩くことではない。強者の脳天に斧を振り上げることではないだろうか」。文芸界注目の異才が、どこまでも過激にテロリズムまでの道のりを紡ぎ出した衝撃の問題作!「これは、出版と言う名のテロである」。