だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1414回 「絵本マボロシの鳥」

爆笑問題・大田光さんのベストセラー小説集「マボロシの鳥」に、世界的影絵の巨匠・藤城清治さんが影絵を付けた絵本。物語は、いつの時代か、どこの国かもわからない2つの世界が平行して進みます。それぞれの世界に登場する人物たちは、“マボロシの鳥”に出会い、もしくは失うことで、大切なものは何かを考え、見つけ出していくのです……。言葉に表せない、寓話に満ちた世界観。「大人の絵本」の大傑作です。

新刊ラジオを購読する方はこちら

読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました

爆笑問題・太田光原作の絵本

● 著者プロフィール 藤城清治(ふじしろせいじ)さんは、1924年東京生まれ。日本の影絵作家。 キャラクター「ケロヨン」の原作者としても知られる方です。 12歳から油絵を始め、独立美術協会店、新制作派展に入選。名編集者の花森安治氏に認められ、雑誌「暮らしの手帖」に影絵の連載を始めます。影絵劇団・木場座の上演、展覧界の開催など、多彩な活動を続けています。

太田光さんは、漫才コンビ「爆笑問題」で活躍中のタレント。 独特の切れ味の鋭いトークで人気を集め、タレント活動の他、エッセイなども旺盛に発表し、文化人としても注目されています。

● 概要 今回紹介する絵本『マボロシの鳥』は、新潮社から出ている小説集が原作になっています。原作は。15万部を超えるベストセラーとなりました。その小説集に収録されている『マボロシの鳥』に、影絵作家・藤城清治さんのイラストを組み合わせた、とても素敵な絵本です。

それでは、まずはストーリーについて。あらすじをご紹介していきましょう。 『マボロシの鳥』は、2つの異なった世界のストーリーが平行して進んでいきます。 どちらの世界も、どの世界で起きた出来事か、いつの時代の話なのかは描写されていませんし、「そんなことは考えないで読んでほしい」と口上にかかれています。

ひとつの物語は、魔人・チカブーという芸人が登場するお話。 ある寂れた街の片隅にある小さな劇場、「オリオン劇場」が舞台となっています。その劇場は、ふだんはお色気と、少しばかりの笑えない演芸をやっているだけの、本当に寂れた劇場なんです。

しかし、その夜の劇場は超満員になっていました。 その理由は、こんな寂れた劇場に、普段はほとんど人が入らない劇場に、「今世紀最高にして、奇跡のアーティスト」といわれる、魔人・チカブーが出演するからだったんです。

今回の新刊ラジオでは、絵本の内容を一部朗読してお届けしています。 ぜひ、ご視聴下さい。

絵本マボロシの鳥

※クリックで移動します

絵本マボロシの鳥

絵本マボロシの鳥

爆笑問題・大田光さんのベストセラー小説集「マボロシの鳥」に、世界的影絵の巨匠・藤城清治さんが影絵を付けた絵本。物語は、いつの時代か、どこの国かもわからない2つの世界が平行して進みます。それぞれの世界に登場する人物たちは、“マボロシの鳥”に出会い、もしくは失うことで、大切なものは何かを考え、見つけ出していくのです……。言葉に表せない、寓話に満ちた世界観。「大人の絵本」の大傑作です。