だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1325回 「アイデアの教科書 電通式ぐるぐる思考」

電通だけで継承されている“アイデアの作り方”が、ついに本になりました…!! 電通のアイデア創造ノウハウを知りたい方、今までのやり方では解決できない問題に打ち当たり、ロジカルシンキングに限界を感じてしまったあなたにはぴったりの一冊です。

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電通のアイデアの作り方

クリエイターのアイデア創造にはノウハウがあります。

たとえば、中谷彰浩さん(元・博報堂)は、このようなことを言っています。 「僕の頭の中にはアイデア創造の装置があって、そこに材料をみんな詰め込んでやれば、モアベターなアウトプットが出てくるんだ」

今日の本は、電通のアイデア創造のノウハウについて書かれた本です。 このノウハウは、社内で師匠から弟子に継承されてきたもので、今まで本になることはありませんでした。そのノウハウが、ついに本になりました。

● 著者について 山田壮夫さんは、株式会社電通 ストラテジック・プランニング局 プランナー。 食べること、飲むことをこよなく愛し、朝日新聞の会員紙「アスパラ ネクストエージ」に、ペンネーム肴魚で、コラムを連載中。2009年カンヌ国際広告祭メディアライオン審査委員。2010年慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所非常勤講師。

● この本のテーマ 電通だけで受け継がれてきたアイデアのつくり方、“ぐるぐる思考”の解説

アイデアは、どのような業界、仕事にも必要で、求められるものです。それこそ、プランナーでも、コンサルタントでも、大工でも、すし屋でも。物が売れないこの時代、「アイデア」の重要性を意識している方も多いのではないでしょうか。

電通の“アイデアを作る”装置

電通には、アイデアをつくるためのユニークな思考プロセスがあります。それは、単なる広告作りのプロセスではなく、あらゆるイノベーションを動かす発想法です。つまり、頭の使い方です。

その名も「ぐるぐる思考」。 これは、目標に向けて課題を解決する新しい視点を指し、仕事や成果に直結させる実用的な思考法です。

問題には、ふつうのやり方で解決できるものと、ふつうのやり方では解決できないものがあります。ふつうのやり方で解決できるものであれば、ロジカルシンキングや、PDCAサイクルを回していけば、最短距離で直線的に解決することができます。

しかし、ふつうのやり方では、解決困難な問題も世の中にはあります。それを解決するためには、イノベーションを起こし、構造を作りなおすことが必要です。 それを成せるのが、「ぐるぐる思考」なのです。

ぐるぐる思考「4つのモード」

ぐるぐる思考は、個人がひとつの脳みそを徹底的に使って、アイデアをつくるプロセスです。そのプロセスは、それぞれに目的を持った4つのモードで構成されています。

1.感じるモード(思考の材料を準備するステップ) 2.散らかすモード(ありとあらゆる可能性を考えつくすステップ) 3.発見するモード(アイデアを見つけるステップ) 4.磨くモード(アイデアを実現するための、磨くステップです)

ぐるぐる思考を回す

感じるモード アイデアをつくるためには、まず材料の準備をしなければなりません。それが、ひとつめのステップ「感じるモード」です。必要な材料は2種類です。

ひとつは、「一般知識」 これは、歴史上、世界のあらゆる場所で起こったことに関するすべてのことです。

もうひとつは、「特殊知識」 これは、あなたがぶつかった問題に関するありとあらゆることです。

たとえば、解決したい問題が「彼女が喜ぶ顔を見たい」ならば、彼女の趣味、嗜好、 最近の機嫌、もらったことがあるプレゼント、雑誌に載っているプレゼントの成功事例など、とにかく関係のありそうな身辺情報すべてをインプットします。

アイデアは、一般知識と特殊知識の組み合わせです。 良いアイデアをつくるには、豊かな両方の知識をインプットする必要があるのです。

ただ、注意したいのが、ここでインプットする情報が、正しいか、正しくないかの判断はしてはいけないのです。数値化できない質感のデータが、アイデアづくりに役立つということはよくあることです。そもそも、定量的でない情報が正しくないとも限りません。ここでは一切の判断を停止して、財務諸表だろうと、日経新聞の記事だろうと、飲み屋で聞いた噂であろうと、一旦「ふむふむ」と取り入れることが重要なんです。

散らかすモード これは、ありとあらゆるアイデアの可能性を考えつくす目的があります。 考えつくすための手段として有名なのは、「ブレーン・ストーミング」です。批判現金、自由奔放に数の多さを求めて、アイデアを出して生きます。 アイデアというと、突拍子もないことに価値があると思ったり、ゼロから創造しなければいけないと思っていませんか?それは正しくありません。 アイデアは、特殊知識と一般知識の新しい組み合わせによって具現化します。

たとえば、本書には、このような例題が掲載されています。 「東京の高校生に、香川大学の受験を検討させるためにはどうしたら良いでしょう?」

いろんな切り口、いろんな知識を総動員して考えてみてください。 ・最高の学問環境があります。…大学を教育の場、高校生を学問する人と捉えた例。 ・昼飯は絶品讃岐うどん、140円。…商品の立地に注目した例。 ・一人暮らしはモテますよ。…高校生は異性のことで頭がいっぱい?に注目した例。 ・海の見える部屋なら、くどける。…上記と同じですが、だいぶリアルになりました。

散らかした後は、発見モード、磨くモードと、ぐるぐる思考を回してイノベーションを起こしていきます(続きは本を読んでみてください)。

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アイデアの教科書 電通式ぐるぐる思考

ぐるぐるぐるぐる

アイデアの教科書 電通式ぐるぐる思考

アイデアの教科書 電通式ぐるぐる思考

電通だけで継承されている“アイデアの作り方”が、ついに本になりました…!! 電通のアイデア創造ノウハウを知りたい方、今までのやり方では解決できない問題に打ち当たり、ロジカルシンキングに限界を感じてしまったあなたにはぴったりの一冊です。