新刊ラジオ第1301回 「なんちゃって育児休暇でパパ修行―パパ区長のイクメン講座」
2010年3月、毎日新聞の朝刊一面にこんな見出しが載りました。<文京区長「育休 率先して取ります」議会に報告 自治体首長で初> 本書は、その区長本人が筆を取った“育児休暇修行日誌”。育休宣言をした理由や、心の葛藤、とまどい、家族への思いが赤裸々に語られた一冊です。文章のタッチは軽くて読みやすく、くすりと笑えるシーンも多々。
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“育休宣言”した文京区長の答え
2010年3月11日、毎日新聞の朝刊一面にこのような見出しが掲載されました。
『文京区長「育休 率先して取ります」議会に報告 自治体首長で初』
首長が育児休暇を取得する制度はありませんが、文京区長である成澤さんは、男性職員の育休取得を促すためにも、およそ2週間の「育休宣言」をしました。そこでの葛藤や、育休中の出来事が本書にまとめられています。
成澤さんが育児休暇の取得を宣言してから、長野県佐久市長や、茨城県龍ヶ崎市長、三重県伊勢市長など、6人の首長の“育休宣言”が続きました。また、一般企業においても、文京区のサイボウズ株式会社の青野慶久社長が、企業トップとしては異例とされる育休を取得するなど、男性の育児休暇取得の雰囲気が広がりを見せました。
成瀬さんは育児休暇の魅力について、「たった2週間の育休でも、その後の息子との関係の土台を築くことができた」と語ります。たとえば、朝、息子の顔を覗き込んで「おはよう」と声をかけると、息子はふっと目を覚まして、嬉しそう笑うそうです。
「息子にちゃんと愛してもらっている、そんな思いで熱くなります。」 「育児中の、あの濃密な時間があったからこそ、息子はちゃんとこたえてくれるのだ。そう思えてならないのです。」
ちょっぴり親バカな文章も面白く、エッセイとして読んでも楽しめます。 首長としては至上初の「育休宣言」をした“イクメン首長”の日々を知ることができました。
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