新刊ラジオ第1287回 「リーダーのための7つのステップ49のコツ」
チームリーダー入門書の決定版!7つのステップで、モチベーション管理、ビジョンの共有、仕組み化、自ら学ぶ組織作りまで、チームマネジメントのノウハウがこれ一冊で身につきます。セルフワークや、チームセッションの付録も付いた充実の一冊です。
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「現段階でベストの入門書」
● 著者について 小倉広さんは、青山学院大学経済学部卒業後、リクルートに入社。企画室、編集部を経て、組織人事コンサルティング室課長。2003年に、株式会社フェイスホールディングス代表取締役就任。リーダーシップ開発と理念浸透に特化したコンサルティングや、教育研修を提供してきました。 著書に「33歳からのリーダーのルール」「ビジョナリーカンパニーへの教科書」など多数。新聞、雑誌への寄稿や講演も多数行っている、注目の方です。
優秀なプレイヤーとして華々しい経歴の小倉さんですが、挫折もありました。それは、若くしてリクルートの組織人事コンサルティング部署の課長に抜擢された頃です。課長になってからは、“ふるわない”毎日が続いたそうなんです。
部下が言うことを聞かない。自分の方針に異を唱えて言う通りに動いてくれない。それどころか、同じチーム内で批判や陰口まで言われてしまう……。そんな状況に小倉さんは、直属の上司に「課長から降ろしてほしい」と直訴するほど追い詰められてしまったそうです。
これが、小倉さんの15年前の辛い経験。
紆余曲折を経て、「リーダーとはどうあるべきか」を学び、小倉さんは実践してきました。その結果、「リーダーシップ」に特化したコンサルティング会社の代表取締役に就任するまでになったわけです。
そのノウハウを、惜しみなくぎっしり詰め込んだのが、この一冊です。
本を作る際には、出版社の意向や文字数の関係で、内容を絞り込まざるを得ず、ノウハウが分散されてしまうことがあるそうです。小倉さんも、そのジレンマを感じていた一人で、「いつかすべてを再統合した網羅的なノウハウ書をまとめたいな」と思っていたそうです。
そうしてできあがったのが今回の本です。 小倉さんの見つけ出したノウハウが網羅されていて、さらに、新しく見つけ出した未発表のノウハウも書かれています。小倉さんは「現段階でベストの入門書」と言います。
次のページでは、7つのステップのうち「モチベーションを高めるフィードバックの方法」を紹介します。
モチベーションを高めるフィードバックの方法
フィードバックには5つの段階があります。
第一段階は、事実のフィードバック 第二段階は、主観のフィードバック 第三段階は、評価のフィードバック 第四段階は、提案のフィードバック 第五段階は、命令のフィードバック
段階が深くなるに連れて、「主張」が強くなっていきます。 つまり、フィードバックされた部下の主体性が失われやすいのです。
例えば、すぐそばで部下が打合せをしていて、口を出したくなることはありませんか? 「あ、その話し方じゃまずいなぁ。その進め方じゃうまくいかないぞ・・」 そんなとき、あなたならどうフィードバックしますか?
1.その打合せ、そんなふうに進めているんだね。 2.その打合せ、その進め方だとまずいかもしれないよ? 3.その打合せ、それじゃあうまくいかないな。 4.その打合せ、こういうふうに進めたら? 5.その打合せ、まずいよ。こう進めるんだよ。
どうでしょうか?
育成のつもりが、部下のモチベーションを下げているかもしれません。 ちょっと振返ってみてはいかがでしょうか?
付録には、セルフワークと、チームメンバーで話し合うセッションのシートがついてます。
たとえば、「レッテルはがしのワーク」 リーダーって、どうしても偏見で部下を見ていませんか?“あの人は仕切り屋だ”とか、“うっかりミスをする奴だ”とか。でも、リーダー自身は、自分が偏見を持っているなんて気づいていないのです。偏見を止めて、信頼して認めて接するようになった途端、部下が成果を出し始めたという例もあります。心に覚えのある人も、ない人も、ぜひ「レッテルはがしのワーク」やってみて下さい。
他にも、「褒めるしくみのワーク」とか、「怒らないリーダーになるためのフローチャート」、「ナンバー2アセスメント(チームのナンバー2を導き出すためのワーク)」、「ストレスサインのチェックシート」などなど、170〜219ページまでは、ぜんぶワークとシートのページになっています。これなら、自分のチームや現場に合うワークが見つかると思います。
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