新刊ラジオ第1282回 「象の鼻としっぽ」
話が伝わらない、かみあわない、理解できない。 誰にでもあるコミュニケーションのギャップによるイライラは何故起きてしまうのか?そんなコミュニケーションのギャップを「地頭力」の著者が?思考のサイエンス?で解説する。仏教の説話「象の鼻としっぽ」をヒントに、わかりやすくコミュニケーションの本質と落とし穴がわかる一冊です。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
自称“話し上手”ができてないこと
● 著者について 細谷功さんは、ビジネスコンサルタント。コンサルティング会社「クニエ」のマネージングディレクターとして活躍しています。著書『「地頭力」を鍛える』がベストセラーに。その他、思考法に関する著書を数多く出版されています。
● この本のテーマは?! 「コミュニケーションギャップのメカニズムを明確にする」
本書は、主に会話のコミュニケーションにおいて、問題発見の手助けをしようという趣旨の一冊です。会話や説明力に自信がある人ほど見落としやすい箇所を指摘し、幅広い局面においてコミュニケーションの向上が臨める内容になっています。
タイトルにもなっている「象の鼻としっぽ」という言葉は、仏教の説話からきています。
象を見たことがない複数の人に目をつぶってもらい、それぞれ象の一部分を触ってもらいます。鼻の部分を触った人は「そこそこの太さで形が自由に変わるもの」という印象を持ち、しっぽを触った人は「細長いロープみたいなもの」という印象を持ちます。そのあと、2人が「象」について話しても、おそらく噛み合わないでしょう。 つまり、同じ対象について話していても、感じていることや見ている視点が違えば、コミュニケーションにギャップが生じるのです。
この説話を受けて、ほとんどのコミュニケーションギャップの真因は以下の3つだと細谷さんは指摘します。
1.人はみな自分中心にしか考えられないこと。 2.「伝わっている」という幻想。 3.「象の鼻としっぽ」の構図で、同じ象が人によって違って見えていること。
本書は、そんなコミュニケーションギャップの真因について、詳しく解説しています。
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