新刊ラジオ第1265回 「願わくは、鳩のごとくに」
2001年5月、歳の差30歳の夫婦が誕生した。新郎は「北の国から」の演出家・杉田成道。新婦は銀行員から医学生になった女医の卵・依里。新婚生活と子育てに悪戦苦闘する毎日、そして、テレビドラマの現場で表される家族を通して著者が思う、家族の在り方と引き継がれていく絆とは?珠玉の長編家族物語です。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
30歳差の夫婦のドタバタな私生活
「日本の名作ドラマ」と聞いて、どの作品が思い浮かびますか? 人それぞれベストワンは違うでしょうが、22年間も続いた「北の国から」シリーズは外せないのではないでしょうか?
今回紹介するのは、「北の国から」でずっと演出を担当されていた演出家・杉田成道さんが書いた自伝的一冊です。国民的ドラマの裏にあった“家族のドラマ”をご紹介しましょう。
● 著者について 杉田茂道さんは、74年に演出家デビューした後、81年から03年までの22年間続いた国民的ドラマ、「北の国から」シリーズの演出を手掛けた方です。
「願わくは、鳩のごとくに」という本は、杉田さんのある希有な経験を通して、家族の在り方や絆、そして「北の国から」を始めとする数々のテレビドラマの知られざるエピソードを綴った私小説です。
● 希有な経験とは? 希有な経験とは、「歳の差結婚」です。今でこそ、そこまで珍しくもないかもしれませんが、すごいのはその年齢差です。結婚当時、新郎・杉田さんは57歳、新婦・依里さんは27歳。その差なんと30歳!そうそうお目にはかかれないカップリングです。
新婦の依里さんもまた不思議な方です。そもそも杉田さんの昔馴染みの娘さんだったそうですが、銀行員を辞めると、女医を目指して医学生になってしまうというなかなかパワフルな方です。
結婚後すぐに第一子が産まれ、60歳で第二子、63で歳で第三子と子供には恵まれますが、なんせ杉田さんの歳が歳です。新婚生活で浮き彫りになる、30歳差の様々なギャップと、三人分の子育てに悪戦苦闘していく日々が綴られています。
今日の新刊ラジオでは、新婚生活当初のトラブルと、長男の夜泣きに悩まされた時のシーンをラジオドラマでご紹介します。
願わくは、鳩のごとくに
じんわり泣けるシーンもありました。 |