新刊ラジオ第1235回 「2000社の赤字会社を続々と救った!―社長の手紙 若い人たちに贈り続けた大切なこと」
社長が書き続けた、部下への135通のメッセージ。心にストンと落ちる言葉、やさしく戒めてくれる言葉、やらねばという気持ちになる言葉、現状を打破してくれる言葉、そして、自身を成長させる言葉の数々。それらを自分自身に宛てられた手紙と捉えて読んでみませんか? きっとあなたも成長できるはずです。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
欲しい社員と、そうでない社員の差って?
● 著者について 長谷川 和廣 (はせがわ・かずひろ) 会社力研究所代表。会社再建・経営相談、ならびに千葉商科大学・上席研究員として経営幹部鍛練のための講座を持つなどしている方です。「赤字会社の再生請負人」と呼ばれ、その実績から、カルロス・ゴーンに因んで「日本のゴーン」「もう一人のゴーン」などの異名をもっています。著書『社長のノート』がベストセラーに。
● 章構成 【第一章・行動する人/横着者の人】 【第二章・仕事のプロになれる人/最後までアマな人】 【第三章・ツキを呼び込む人/スランプを招く人】 【第四章・リーダーになる人/使われて終わる人】 【第五章・仕事が上手な人/数字を残せない人】 【第六章・成果を上げる人/結果を出せない人】 【第七章・味方をつくれる人/敵ばかりが多い人】 【第八章・時代を変える人/時代に飲み込まれる人】
このように、「欲しい社員と、そうでない社員の差」を明確にする章タイトルをつけています。ドキッとした方もいるのでは??
自分自身が置かれている環境が変わる、節目節目のタイミングで読み返してみるとよいのではないでしょうか。以前は気にならなかったところで目が留まったり、同じ言葉でも別の感じ方が出来たりして、 自分の成長や、環境の変化を感じることができると思います。
次のページでは、手紙の中からいくつか抜粋してご紹介します。
社長の手紙1
「疲れた」「しんどい」は禁句! サッカーでは、よく前半戦を耐えてきた格下チームが、相手に一点取られたとたんに気落ちして、二点・三点と取られてしますケースを目にします。元プロのサッカー選手に聞くと、心の弱いプレイヤーは点を取られると急に「疲れ」が出てしまうんのだとか。 反対に勝っているときは「疲れ」を感じないそうです。 仕事でも、「この努力は、あまり収入には反映しないな」などと思った瞬間、疲れが重くのしかかります。しかし、そこで「疲れた」「しんどい」を口にしたら終わり。もう逆転の芽は消えたも同然です。 あまりにもゴールが遠いからといって泣き言を口にした途端、自分の力が萎え、周囲の仲間にもその疲れが伝染します。 すると全体のチーム力も衰えて、同点にするチャンスもなく、零点のままで終わるのです。つらいときこそ、「まだ行ける」とむりやり思い込む前向きな人を、会社は欲しがっています。
残業は朝やれ! どの会社でも、たいてい私は朝一番に出社していました。新人時代はもちろんのこと、社長になってからもこの習慣は変わりませんでした。 理由は結局のところ、一番仕事がはかどるから。朝早くは上司も同僚もいないので、話しかけられることはありません。もちろん電話もかかってきません。夜やる残業と比べると、実感として、二倍の効率で仕事が進んでしまうのです。 実は50年のビジネス人生のなかで、私は突発的な理由を除いては一度も残業したことがないのです。なぜか。それは朝一時間半の通勤電車のなかで、その日のダンドリを終わらせていたからです。こうすると、机に座ると同時に全力で動けるのです。どうも残業の多い人を見ていると、最初のスタートダッシュが苦手な人が多いようです。
社長の手紙2
希望のタネをまきなさい 日本という国は《言霊の国》。日本人の深層心理には、「口に出したことは、きちっと実現する」と刷り込まれているようです。だから結婚式のスピーチで、「切れる、別れる」が忌み言葉として嫌われるのです。 私は合理主義なので、縁起は担ぎません。会議で感じたネガティブ要因は遠慮なく指摘しますし、希望的な観測で語る部下は断固として叱りました。 そんな私ですが、理念や目標などは事あるごとに、口に出していました。「50億円の赤字を一年で黒字にする」とか、「この赤字会社を、子供たちが自慢できるような会社に成長させよう」などと、皆の前で本気で語っていました。そして面白いことに、言えば言うほど、希望は実現したのです。その理由は決してオカルトではありません。私がいちいち口に出すことで、目標をクリアするためにはどうすればいいか、社員たちが常に考えるようになったからです。
2000社の赤字会社を続々と救った!―社長の手紙 若い人たちに贈り続けた大切なこと
ストン、と心に落ちます。 |