新刊ラジオ第1234回 「あした ゆたかに なあれ ― パパの休日の経済学」
本書はある家族の日常を描いた物語から、生きた経済学をまなべる一冊です。親子の日々の会話の中から、日本が直面している経済問題を紹介し、なぜそうなったか歴史的な経緯を分かりやすく説明し、その背後にある本質的な問題や解決の方向性に迫っていく奥深い内容です。
読む新刊ラジオ 新刊ラジオの内容をテキストでダイジェストにしました
経済が身近に感じられる、ある家族の日常の物語り
● 著者について 大庫直樹(おおご・なおき) ルートエフ株式会社代表。東京大学理学部数学科卒業後、同年マッキンゼー入社。東京、ストックホルム、ソウルで各国の先進企業の経営改革の支援にあたる。1999年マッキンゼーのパートナー(共同経営者)に選出され、以降はリテールバンキンググループのリーダーとして活躍。2008年に独立。現在に至ります。 大阪府に特別参与しており、橋下知事のブレーンでもあります。
●この本のテーマは?! 経済が身近に感じられる、ある家族の日常の物語り
本書は全編を通して、ある家族の日常の物語りになっています。
◎ 登場人物 【パパ】 ひょんなことから金融関係の仕事をはじめ、世界中を飛びまわっている人物。本当は数学者になりたかった。政治的な嘘が嫌いで、子ども達が活きる日本の未来を憂いているそうです。
娘【ブーちゃん】 10歳の女の子。パパにいろんな疑問を投げかけて、お金や、経済について、いろんなことを覚えていきます。
息子【ゴンゴンくん】 5歳の男の子。まだ、経済のことは難しいみたいで、ブーちゃんとパパの会話には、あまりついていけないみたい。時おりポンと出てくる、子どもならではの視点が面白いです。
愛犬【エナ】 子どもたちのパパの会話にいつも聴き耳を立てている。実はママの分身なんです。
日常会話から、経済の深部まで掘り下げられていく
本文の中で、子どもたちが広い家を欲しがるエピソードが収録されています。
子どもたちが「広い家が欲しいなぁ」とパパにねだるという、日常会話から、パパは「住宅ローン」の話をします。それに留まらず、お金を借りるのは、個人だけでなく会社もかりるという「借金」の話になり、「ローン」や「リスク」の話になり、そして、「会社はリスクを減らすために、時代に合わせて進化しなければいけない」というように、話しはどんどん経済に深部に掘り下げられていきます。
身近な話題から、経済の深部にまで切り込まれるところがこの本のひとつのポイントでしょう。 企業の進化という視点で、もう一度JALの件や、銭湯が減った話など、身近な話題がたくさん出てきます。
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パパとブーちゃんは、世の中はどんどん変っていくものだから、それに合わせて会社も合わせて変わっていかなければならないという話しをしています。
その会話を受けて、お風呂やさんを例に上げて、世の中の移り変わりというものを、パパがブーちゃんに教えてあげています。
今日の新刊ラジオでは、その部分を朗読でお届けしています。 新刊ラジオもお聴き下さい!
あした ゆたかに なあれ ― パパの休日の経済学
家族の日常会話から、思わぬ経済の学びが! |