医師の資産形成は不動産投資が最適
収益と節税力を最大化 医師の不動産投資超入門

収益と節税力を最大化
医師の不動産投資超入門

著者:森田 潤
出版:パノラボ
価格:1,650円(税込)

Amazonでみる

本書の解説

資産形成のための投資の必要性が説かれるようになって久しい。
「老後は年金で悠々自適」が事実上不可能となり、所得も上がりにくくなっている日本では、将来必要なお金は自分で確保しなければならない。それは一般的な収入の人も、いわゆる「高所得者層」も変わらない。

年収3000万円以上でも貯蓄がない医師

『収益と節税力を最大化 医師の不動産投資超入門』は、高所得者の代表的な存在である医師に向けて、不動産投資の知識を授ける一冊。

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、医師の平均年収は1378万円と、あらゆる職業の中でトップ。それだけ年収が多ければ投資の必要はないのでは?とも思えるが、高所得者には高所得者のお金の悩みがある。

税金は高額だし、子息を自分と同様医師にすべく医学部に進学させるなら場合によっては数千万円単位のお金がかかる。そして稼げば稼ぐほど出ていくお金も増えるもの。思うように資産形成ができない医師は決して少なくないし、なかには年収3000万円以上あっても貯蓄がほとんどない医師もいる。

医師こそ不動産投資が最適な理由

本書では不動産投資こそ医師に最適な投資手法だとしている。というのも、安定的な収益をあげながらも、高所得者の最大の悩みである「税負担」を軽減できる可能性があるからである。

年収1000万円以上の高所得者にかかる所得税、住民税等の額は年間数百万円に及ぶ。だからこそふるさと納税や各種所得控除を活用するケースが多いが、不動産投資はこうした節税対策の中でももっとも効果的だといえる。中古ワンルームマンション等、投資用不動産を購入し、減価償却費用などの経費を計上し、不動産所得と給与所得を損益通算することで、所得税の大幅な減税につなげることができる。

多忙ななかで節税のための取り組みをするのがわずらわしいという医師もいるはずだが、不動産投資は基本的に専門家に丸投げすることができる。手間がほとんどかからないのも、医師にとって大きなメリットだろう。

また、医師は健康である限り働き続けることが可能なため失業リスクが低く、長期にわたって安定して高収入を得られるとみられている。そのため金融機関からの信頼が厚く、投資に必要な融資を好条件で受けやすいのも医師の強みだ。

本書では実際に不動産投資を行っている医師が受けた融資の実例が紹介されている。年収2500万円の開業医がフルローンで金利1.4%、融資期間20年という好条件で融資を受けた。購入した物件は融資が出にくいとされている築古木造物件。この事例は金融機関への医師の信頼と評価の高さを示している。



手間がかからず、節税効果があり、好条件で融資を受けられる。
医師にとって不動産投資は仕事に影響せずに資産形成ができる最善の一手の一つだといえる。ただし、不動産投資に成功するには、知っておくべき知識がある。

どんな立地のどんな物件を買うか。どのように利回りを高め、投資効率を改善するか。本書ではそれらのポイントも解説されており、これから不動産投資をする人の最良のガイドブックとなってくれるはずだ。

(新刊JP編集部)

インタビュー

■高収入なのに投資リテラシーを持たない人が多い職業

本書は医師に向けて不動産投資に必要な知識を解説しています。まず、医師という職業に向けた本にしようと思った理由についてお聞きできればと思います。

森田: 私たちの会社は2017年に創業したのですが、前職では不動産営業を通じて多くの医師の方々とのご縁がありました。

当時、医師の方々が日頃から仕事に精を出している姿を見ていたのですが、一方でお金に関する知識が乏しかったり、お金の管理ができていなかったりという方も多くいるという印象を受けていました。医師といえば収入が高い人が大半ですが、節税の方法を知らなかったり、金融リテラシーについての知見が少ない方が多かったんです。

多忙だからでしょうか。

森田: そうです。だから仕方ないんですよ。当時からそうした忙しい医師の方に信頼していただけるような存在になりたいと思っていました。

一方で不動産を売る側というのは、収入の多い医師に高額な物件を買ってもらいたいという思いがあるわけです。ところが、買ってもらった後のアフターフォローはどうかというと、「売りっぱなし」に近い状態になっていることも少なくありませんでした。

長く信頼関係を築いていくために、アフターフォローは不可欠なのですが、前職ではそこが十分にできなかった部分があったので、今の会社では長期的に、医師の方々が負担を感じることなく不動産投資を続けられるようなフォローを心がけています。

また、私自身が生死にかかわるような手術をして、その時に医師の方々に助けられたんです。大きな手術だったのですが、担当していただいた脳外科の先生に命を救っていただきました。その恩返しではないですが、今度は私が医師の方々の役に立ちたいという思いがあります。これも今回の本を書いた理由です。

医師といえば高額所得者の代表格ですが、手元にお金が残らないケースも多いのでしょうか。

森田: そうですね。使い方次第ですが、そうなっている方もいます。日頃から贅沢している方は手元にお金が残らないことが多いですし、使わない方は貯まっていきますし。

基本的には高い収入を得続けられる仕事ですが、それでもお金への不安は消えないものなのでしょうか?

森田: 勤務医だと、医師といっても「サラリーマン」なので、近年の診療報酬の見直しもあって医療機関の収益が伸びにくくなると、それが医師の給与にも影響します。となると自分の勤め先の医療機関から主となる収入を得ながらも、他の医療機関で外勤をこなしてお金を稼ぐということをしないとなかなか収入が上がらないということが不安の原因としてあるのではないでしょうか。

医師の年収は平均で1000万円以上と高額です。彼らがお金に対して抱いている不安にはどのようなものがありますか?

森田: やはり税金ですよね。収入が上がるに伴って税金も上がり、思ったよりも手元にお金が残らないというところが不安というかどうにかしたいと考えている方が多いです。

「入門」とあるように、本書で解説されている不動産投資の知識は初心者向けです。これは最初におっしゃっていたように不動産投資に関心を持っている医師が少なく、リテラシーがある医師が少ないからなのでしょうか。

森田: リテラシーについては持っている医師の方が年々増えていると思います。私が担当している方でも、年齢でいうと28歳から32歳くらいの比較的若い方々なのですが、不動産投資に関心をもっていて、1億から2億くらいの投資は必ずやっているという印象です。

そうやって早めに始めた方がある種のロールモデルとなって、他の医師の方にノウハウを伝えたりしているようです。今回の本は後期研修医や専門医になったばかりの世代の若い勤務医の方に手に取ってもらいたいという気持ちから入門書として書いています。

■不動産投資で得られる節税効果は大きい

不動産投資は確かに医師に向いていると感じました。ただ、そもそも高収入を得ている医師が「転ばぬ先の杖」として安心できるような額のお金を不動産投資で稼ぐには、かなり大規模にやらないといけないのではないかという疑問も残ります。この点についてはいかがでしょうか。

森田: どのくらいの資産を築いたら安心かは人によりますが、不動産投資ってローンを組んで物件を購入して、そこから入る家賃収入でローンを返済していく、という「他力本願」の投資なんです。物件の購入もローンの返済も自分の懐をほとんど痛めずに他人の資本で行って、返済が終われば賃料は自分のものになって、手元にお金が残っていく。

これと同じくらいのお金を預金できるかといったら、ほとんどの方はできないんですよ。それならば、銀行が低金利で貸してくれるお金で物件を買って、ローンは賃料収入で返して、どこかのタイミングで売却して売買益を確定させたり、そのまま賃料収入を得続けたりしたほうがいいはずです。

それに今の不動産は亡くなったり就業不能になった場合はローンを返さなくていいという保険に入っていただくので、多額の所得控除がきく生命保険として考えられます。たとえば月々10万円、年額120万円の支払いで、亡くなった時に5000万円もらえる生命保険があったとしますよね。支払いに年間120万円もかかっているのに、サラリーマンだと控除できる金額って4万円までなんですよ。

そうですね。

森田: でも、不動産投資はローン返済に賃料収入を充てていれば自分の持ち出しは月に5000円ほどに収まることは珍しくありません。年間6万円です。それで購入した物件が2000万円であれば次の年の確定申告で120万円から130万円くらいの控除を受けられます。

普通の生命保険で120万円の控除を受けるためには20年かかりますが、不動産だったら1年です。だから給与所得と不動産所得という2つの収入元をつくっておくことで節税になる。

ローンの返済中は手元にあまりお金は残りませんが、毎年確定申告をすることによって給与所得しかなかった時期は年間300万円前後納めていた税金が100万円ほどで済むことになります。結果的に可処分所得が200万円増えるわけです。これも含めて「不動産投資」なんです。

不動産投資は手間がかからないとされていました。実際に医師が不動産投資をするとして、どんなところにどれくらい時間を使うかについて教えていただければと思います。

森田: 一番面倒なのはやはり毎年の確定申告の準備ですよね。様々な情報収集から書類の準備まで、やはり多忙なので、特に独身だと大変かもしれません。それで「不動産投資は面倒くさい」と思ってしまう人も中にはいらっしゃいます。

それもあって我々が会社として、本人の負担にならないような仕組み作りをしていく必要があると考えています。

具体的にどんな準備が必要なのですか?

森田: たとえば収入証明です。直近3年分の収入証明を銀行に提出しないといけないのですが、先ほどのお話にもあったように様々な病院に外勤に出ているお医者さんだと、それぞれから源泉徴収票や支払調書をもらってこないといけません。

多忙な中でこれをやるのは大変で、人によっては紛失してしまったりすることもあります。ただ、逆にいえば負担になるのはそこだけだともいえます。

賃貸運営自体はさほど手間はかからないということですか?

森田: まったくかかりません。

不動産投資をしている医師がどのような物件を買ってどのように運営しているかのモデルがありましたら教えていただきたいです。

森田: 私が担当しているお医者さんの例を出すと、都心のワンルームマンションを少しずつ買い足していって、今全部で7物件持っている方がいます。このくらいの規模感が多いですね。

基本的には中古物件を購入することをおすすめしていて、物件1つあたり2000万円ほどですから、1憶5000万円くらいです。それをフルローンで購入して、賃貸として人に貸し出すという方法です。

月のローン返済はどのくらいになるんですか?

森田: その方の例ですと、全物件の返済額が月に51万円で、賃料収入が55万円です。マンションの管理修繕費が出ていくお金としてあるので、毎月持ち出しになるのは2万2千円ほどです。

毎月2万円ほどなんですね。それで返済が終われば後はお金が残っていくという。

森田: そうですね。この方の話でいうと、昨年までは不動産投資をやっていなかったので、給与が1500万円ほどあって、源泉徴収で引かれるのが250万円ほど。ブラス住民税等で年間の税金が350万円ほどありました。

それが不動産投資を始めて、先ほどお話しした節税効果で納税額がトータルで220万円ほどになりましたから節税上の効果は大きいですよね。

最後に、不動産投資を考えている医師、あるいは何かいい投資はないか考えている医師の方々にメッセージをお願いいたします。

森田: 東京の新築価格が上がってきて、物価も上昇していて、という流れのなかで、新築物件の需要はあるわけですが、高い新築物件を何も考えずに買ってしまうのは、不動産投資の入り口としてはナンセンスだと私は考えています。

不動産投資に関しては、中古を買うことで購入価格を抑えながら、賃貸収入を見込めて、将来的に売却したいときは売却できる、という物件は必ずあります。知り合いだとか関係がある業者だからという理由で簡単に購入を決めずに比較検討して購入する物件を決めていただきたいと思います。

あとは「買ってもらったからおしまい」ではなく、アフターフォローも含めて将来的な「売却」という出口まで寄り添ってくれる不動産販売会社と付きあっていくこと。それと、物件を買う時は「いち営業マン」から買うのではなく、社長から買いなさいということもお伝えしたいです。

(新刊JP編集部)

書籍情報

目次

  1. はじめに
  2. 困ってませんか? 医師のお金のリアル
  3. 医師に不動産投資が適している10 の理由
  4. どんな物件を購入すべきか?
  5. 知っておきたい不動産と税金の話
  6. 利回りを高める物件管理のコツ
  7. 不動産投資は「始まり」でしかない
  8. おわりに

プロフィール

森田 潤(もりた・じゅん)
森田 潤(もりた・じゅん)

森田 潤(もりた・じゅん)

1982年、東京都出身。5歳のときに実父が不動産投資をはじめ、成功を収めたことから、不動産投資を軸とした資産形成に関心を持つようになる。いくつかの投資用不動産会社を経て、透明性の高く誠実な不動産取引を実現するため、不動産販売・管理会社のReBIRH株式会社を2017年に設立。サラリーマン時代より医師の不動産投資を特に多くサポートしている。

収益と節税力を最大化 医師の不動産投資超入門

収益と節税力を最大化
医師の不動産投資超入門

著者:森田 潤
出版:パノラボ
価格:1,650円(税込)

Amazonでみる