「おバカキャラは嫌だった」 坂口杏里、「お騒がせ人生」告白本を語る
2度の逮捕、ホスト狂い、AVデビューなど、世間を騒がせてきた元2世タレントの坂口杏里さん。現在はYouTuberとして活動しているが、芸能界の闇を語る「ぶっちゃけトーク」をその都度マスコミが取り上げるなど、今も話題は尽きない。
そんな坂口さんが初めてとなる自伝『それでも、生きてく』(扶桑社刊)を12月13日に出版する。芸能人時代、母親・坂口良子さんの死の真相、恋愛遍歴、幻のストリップ出演など、これまでの人生を洗いざらい語った上で、それでも後悔しない坂口杏里流人生哲学を説いた一冊だ。
新刊JP編集部は本書の出版に先駆けてインタビューを敢行。本の内容や率直な気持ちを聞いた。
(新刊JP編集部)
■8月の逮捕で「本の出版は無理だろうな」と思った
――『それでも、生きてく』について、まずは本を出すことになったいきさつから教えてください。
坂口:もともと本を出すのは夢の一つでした。自分の生い立ちでも、今考えていることでもいいから、何か発信したいとずっと思っていて、そこでちょうど(版元の)扶桑社さんからお声をかけていただいて。
――8月に逮捕されたタイミングが、ちょうどこの本が書きあがったタイミングだったそうですね。
坂口:はい、実は。逮捕されたときに、もう本の出版は無理だろうなと思いましたし、芸能界の復帰も無理だと思って、YouTuberを始めました。
――それでも本は刊行されました。
坂口:そうなんです。でも、そういうこともあり、発売がこのタイミングになりました。
――『それでも、生きてく』。どんな内容になっていますか?
坂口:世間の皆さんが思っている坂口杏里とは違う坂口杏里がこの一冊に詰まっています。もちろん賛否両論あると思うんですけど、「私はこういう人間なんです」ということが全部含まれているので、信じるか信じないかはあなた次第です(笑)。
――自分自身を見つめ直す機会になったのではないですか?
坂口:そうですね。本の表紙に「私はバカで不器用だけどいつも必死だった。後悔なんてしてない」って書いてあるけれど、本当に何も後悔はないんです。他の人からすれば後悔することでも、私は後悔することがもったいないと思っているので。
――実際に本を読んでみてどうですか?
坂口:泣きました。特に自殺未遂とお母さん(坂口良子さん)のことですね。あとは、自分ってすごく正直に生きているなって思いました。
――とにかく正直で素直な方なんだなという印象を覚えました。
坂口:この本は私が話したことをゴーストライターの方にまとめてもらうような形で作っていきました。関わってくれた方はみなさん女性で、すごく親身になって私の話を聞いていただいて、ありがたかったです。
それで、本を読んだら「私が言ったことが全部書いてある!」ってなって、涙が出てきちゃったんですよ。ここまで赤裸々にAVや風俗のこと、ホスト狂い、自殺未遂、母の死の真相を話す人っていないと思うんですよね。初めての著書だけど、赤裸々に言えたのは良かったなと思います。
■素と違うキャラクターを演じないといけなかった芸能人時代
――過去の恋愛や仕事、私生活なども書かれていますが、六本木ヒルズに住んでいるときに急にガサ入れがあったというエピソードは唐突すぎて驚きました。
坂口:あれは謎ですよね(笑)。何もやっていないんですよ、私。だからびっくりしてしまって。仕事が終わって、夜11時くらいに車から降ろしてもらって、マネージャーさんに「お疲れ様でした」って言って別れて。そうしたら女の人が立っていて、「あなたがクスリをやってるという情報をつかみまして」「捜査令状が出ているので、部屋まで同行します」みたいに言われて。頭が真っ白になりました。
――でも、特に何も部屋からは見つからず。
坂口:そうです。でも、その後ガサが入ったことが噂になって引っ越しました。
――また、本の前半部分は主に事務所に所属して芸能活動をしている頃の話がつづられていますが、テレビカメラの前では真逆のキャラクターを演じられていたとか。
坂口:はい。私の素って結構サバサバしていて、白黒はっきりしているんです。だから嫌なものは嫌って言っちゃうタイプ。でも、当時はフリフリのワンピースを着させられて、頭に大きいリボンをつけて、チークも真っ赤で、本当はABCも言えるのに、言えないおバカキャラのふりをしないといけないとか。事務所の方針でキャラクターを作っていたんですけど、そういうことに正直疲れちゃいました。
――テレビに映っている姿が必ずしも素のその人ではない。
坂口:そうだと思います。私の私服はモノトーン系が多いんですよ。だけど、天然おバカキャラを演じないといけないから、かわいい系の衣装を着ることがすごく嫌で。なんでこれ着なきゃいけないんだろうって思っていました。
――わりとはっきりされている性格ですよね。
坂口:はい。イエス・ノーすごくはっきりしていると思います。取材の場でも言いたくないことは「言いたくない」って言いますし。
――芸能記者の方からいじわるな質問をされたりしませんか?
坂口:あります。もうありすぎて分からないくらいされています(笑)。