危機管理の専門家が語る「日本を標的にしたテロを事前に察知するための知恵」
ある朝、通勤中に突然、空から弾道ミサイルが落ちてくる。
レーダーをかいくぐったステルス戦闘機が、都心を空爆する。
有名ミュージシャンのコンサート会場にテロリストが侵入。銃を乱射する。
こんな危険性を日々考慮に入れて生活している人は、ほとんどいないはずだ。日本は世界的に見ても安全な国であり、ごくまれに無差別殺傷のような陰惨な事件はあるが、自分の生活圏にはそんな危険は及ばない、というのが大方の共通認識だろう。
しかし、本当はそんなことはない。特にテロの場合、自動車で人ごみに突入する「ラミング・アタック・テロ」など、必ずしも銃火器やナイフが必要なわけではなく、誰にでも実行可能だ。となると、多少は可能性を頭の片隅には入れておくべきだろう。
■テロを察知するために意識すべき「ベースライン」とは