ひそかなベンチャー大国・イスラエルはサイバー犯罪時代の覇者となるか
2018年12月19日、ロンドン・ガトウィック空港の敷地内に複数のドローン(小型無人機)が飛来し、滑走路内に侵入。一時すべての航空会社が運航停止となり、14万人が足止めをくう大混乱となった。
容疑者として逮捕された2人が釈放されるなど犯人はまだわかっていないが、空港機能自体は数日で復旧した。それに一役買ったのが、イスラエル・ラファエル社が開発したドローンの無線信号を妨害するアンチドローン装置である。
イスラエルは建国以来、周囲の敵対国、敵対勢力とわたりあう過程で高い防衛技術を発達させてきた。先述のアンチドローン装置はまさにその一つだが、近年ではサイバーセキュリティ分野でも世界のトップを行く。これらの技術はこの国の主要な輸出商品となっているのと同時に、これらの技術を扱う企業は投資先として世界から熱い視線を浴びている。