だれかに話したくなる本の話

2018年よかった本ランキング。

先日、速読スクールに通っているお方と話していて「1分間で8000字読める」と聞いてビックリ。そこで、僕も1分間測って本を読んでみると、結果は「660字」。試しに、向かいの席に座っている普段はあまり本を読まないというお方にも、1分間読書チャレンジをやってもらうと「880字」。ただただ、自分が読むのが遅いという事実だけが露わになっただけでした。

こんな遅読の僕ですが、新刊JPで本に関する記事を書いています。そして、仕事とは別に、趣味としても本を読んでいます。
年間の読書量は、60~100冊くらい。そもそも読むのが遅いので読書家の方々からすると、少ないほうかもしれません。たくさん読めばいいという話ではないのですが、ブクログという読書記録をつけるアプリで、月の読んだ冊数が棒グラフで表示されるのを見ると、「先月はたくさん読んだぞ」なんて一人ニヤニヤしながら読書を楽しんでいます。

というわけで、2018年に読んだ本の中から「よかった本ランキング」を作ってみました。
惜しくもベスト5入りを逃したのは、『THE REAL MADRID WAY レアル・マドリードの流儀』(スティーヴン・G・マンディス)、『かがみの孤城』(辻村深月)、『ハケンアニメ!』(辻村深月)、『TBS JUNK BANANAMOON GOLD 10YEARS BOOK』(バナナマン)、『黄色いマンション 黒い猫』(小泉今日子)です。

では、ランキングへ。

5位『ナナメの夕暮れ』(若林正恭)

オードリー若林さんのエッセイです。なぜかモンゴルの旅行記だと思い込んで読み始めたので、ふつうのエッセイでビックリしました。
この本と山里亮太さんの『天才はあきらめた』は、本屋さんで横並びで売られていることが多くて、両方読むのがオススメです。『天才はあきらめた』のあとがきは若林さんが書いているのですが、今年本を読んでいて一番笑ったのが、この若林さんのあとがきの文章でした。隠れ1位は、このあとがきかもしれません。
山里さんは、嫉妬をガソリンに生きてきた想いの丈を文章に直球でぶつけている感じで、若林さんは文章が上手いなあ、という印象です。

4位『さくらえび』(さくらももこ)

さくらももこさんのエッセイは全部読んでいて、久々にさくらさんのエッセイを読んで「さくらももこはやっぱり面白いよな。好きだなあ。」と思っていたら、さくらももこさん訃報のニュースが。ただただ驚き、悲しかったのを覚えています。『さくらえび』では、「必見!!おならレポート」がお気に入りです。

3位『原爆』

のちに広島平和記念資料館の初代館長となる長岡省吾さんの話です。長岡さんは、被爆後の広島市内に通い、原爆症になりながらも瓦礫などを拾い集め、その悲劇を記録して後世に残しました。広島平和記念資料館は何度か行ったことがあるのですが、本書を読んでまた行きたくなりました。
著者の石井光太さんの本はけっこう読んでいて、『浮浪児1945- 戦争が生んだ子供たち』もとてもいい本でした。

2位『暗幕のゲルニカ』

現代を生きる、MoMAのキュレーター八神瑶子と「ゲルニカ」を描いた時のピカソ。2つの時代と2人の主人公を軸に物語が進んでいきます。
知っているようで知らなかったピカソですが、これを読むとピカソに詳しくなれます。

ここで番外編。
『カードマジック辞典』(高木重朗)というカードマジックの教本はすごいのです。何年も前に買った本で、結局、カードを当てる的な1ネタしかマスターできなかったのですが、なんかわかんないけど、書いてある通りにやったら、プロっぽいマジック出来ちゃって怖いんですけど・・・」と、恐ろしさすら感じたので、カードマジックを身につけたいという方にオススメの1冊です。

映えある1位は、『アウシュビッツの図書係』(アントニオ G イトゥルベ)

タイトルと装丁に惹かれて、本屋さんでジャケ書いしました。本屋さんでたまたま買った本がいい本だと嬉しいものですね。
アウシュヴィッツ強制収容所内に、国際監視団の視察をごまかすためにつくられた学校があったことに驚き、さらに、14歳の少女が一人で、文字通り命懸けで図書係をしていたという事実にまた驚きました。モデルとなった実在の人物がいる実話を元にした本です。

ちなみに、2017年に読んだ本の中でダントツに面白かったのは『蜜蜂と遠雷』(恩田陸)でした。実はここ数年で読んだ中で、一番好きな小説だったりします。
本を読むと、自然と想像力が養われていくと僕は思っています。そして、『アウシュビッツの図書係』や『原爆』などの戦争関連の本は、読んでいてつらいところもありますが、その出来事が過去に実際あった、という事実を知るだけでも大切なことですよね。
というわけで、年末年始は家でゆっくり過ごすという方は、読書に興じてみてはどうでしょう。

【新刊JP編集部日記はこちらから】

アウシュヴィッツの図書係

アウシュヴィッツの図書係

絶望にさす希望の光。それはわずか8冊の本―― 実話に基づく、感動の物語

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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