日本人は「スジ」、中国人は「量」 隣国の人たちの行動原理の正体
毎週月曜日から金曜日、朝7時から文化放送で放送中の情報ラジオ番組『The News Masters TOKYO』。さまざまニュースやトレンドについて、タケ小山さんとレギュラーコメンテーターが切り込んでいく番組だ。
その中で、本の目利きたちが出演し、今ビジネスマンが読んでおくべき本を紹介するコーナーがある。毎週火曜日の8時25分頃からの5分間のミニコーナー「トレンドマスターズTOKYO BOOK」だ。
11月6日(火)は、コメンテーターとしても出演している経営学者の楠木建さんが、『スッキリ中国論 スジの日本、量の中国』(田中信彦著、日経BP社刊)を紹介した。
日本の隣国であり、経済の相互依存関係も強い中国。しかし、中国人を見ていると「なんでそんな行動を取るの?」と思うことも多い。それは一体なぜか? 行動原理が違うからだ。
副題にあるように日本はスジの文化、中国は量の文化だと本書では指摘されている。
日本人が大事にする「スジ」とは、「筋を通す」「筋違い」といった意味での「スジ」だ。一方、中国人の行動原理である「量」とは、「この時点のその人にとっての量的な損得」であると楠木さん。
例えば、日本人は10円を借りてもそれを律儀に返す人は多いが、中国人は小銭ならば返さない人も多い。その理由は、中国人にとって小銭だから量的にダメージが少ない(損をあまりしない)からだ。
楠木さんが「抽象化して切り口を作る力が(著者の)田中さんはずば抜けている」と絶賛する本書。中国人の価値観の理解を深める上で役に立つ一冊だ。
・The News Masters TOKYO公式ホームページ
・タイムシフト試聴はこちらから…radiko(The News Masters TOKYO)(11/12まで試聴可能)
(新刊JP編集部)