だれかに話したくなる本の話

「反省をしない」森の民が突きつける、私たちの社会への問い

『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(亜紀書房刊)

*この本は文化放送「The News Masters TOKYO」にて9月4日火曜日放送で新刊JP編集部・金井が紹介した一冊です。

私たちは集団で社会生活を送るために、不文律を共有している。例えば「他人に迷惑をかけてはいけない」だとか、「何か問題や失敗が起きた時は反省をする」といった行動の規範はそれに当てはまるものだろう。

また、モノは必ず誰かが所有していて、貸せば返す義務が発生する。また、お金であれば貯めるほど「良い」とされる。所有しているものによっては個人の持つ力を示すこともできる。

こうした「当たり前」と言える現代の日本人の持つ価値観と遠く離れたところにいるのが、インドネシアとマレーシア、ブルネイにまたがるボルネオ島に住む狩猟採集民「プナン」である。

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと

豊かさ、自由、幸せとは何かを根っこから問い直す。