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うまい棒にはなぜ穴があるの? その2つの理由とは

うまい棒は、うまい。

サクサクした軽い食感、パンチが効いた味付け。癖になるうまさだ。 駄菓子の王様ともいえるうまい棒だが、長く売れ続けるのには理由があった。

『うまい棒は、なぜうまいのか?』(チームうまい棒著、日本実業出版社刊)は、一冊まるごとうまい棒について書かれた本だ。

うまい棒はなぜうまいのか、本書からその秘密をのぞいてみたいと思う。

■うまい棒の穴はなぜ空いている?

うまい棒には穴が空いているが、不思議に思ったことがある人は多いはずだ。 この穴はもちろん材料費をケチるためではない。むしろ穴を空ける工程が加わる事で、コストは上がってしまうという。

それでも穴を空けるのには二つの理由がある。

一つ目は食感をよくするため。穴があることによって、かじった時のサクサク感が増すという。例外として、シュガーラスク味は穴が空いていないが、ラスクの食感に近づけるために、あえて空けていないのだそう。

二つ目の理由は強度だ。穴が空いていると衝撃に強くなり、壊れにくくなる。うまい棒は工場から私たちの元に届くまで、長距離輸送をされることが少なくない。また、子どもたちが食べることを考えると、何かにぶつけても壊れにくい強さというのはとても大事なのだ。

■最初はこんなに味を増やすつもりはなかった!?

発売当初はソース味しかなかったうまい棒。しかし今では多くの種類があり、それぞれの味にファンがついている。

種類を増やしたきっかけは、売上の波が激しかったことにあるという。 さまざまな駄菓子屋で売れるようになったうまい棒。生産が追い付かなくなったため生産設備を増強したが、一時期をピークに「ソース味」の売り上げが落ちてきてしまった。

商品の価格が安いうまい棒は、機械をフル稼働させてたくさん作らないと利益が出ない。 そこで生まれたのが「サラミ味」や「カレー味」だった。そして、味を選べるインパクトが人気に火をつける一因になったという。

本書にはうまい棒の魅力がたくさんつまっている。昔からのファンでも意外と知らない事も多いかもしれない。

ぜひ、うまい棒をかじりながら読んでほしい一冊だ。

(新刊JP編集部/ハチマル)

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ハチマル

本業はデザイナーだが、成り行きで記事を書くことに。
好きなジャンルは時代小説・手芸本。

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