だれかに話したくなる本の話

「追いつけ追いこせ白石麻衣」天才中学生作家が珍コメント

『さよなら、田中さん』(小学館刊)

10月27日、東京都千代田区の小学館ビルで、同社が取り組む新企画の発表会が行われた。

小学校全学年向け雑誌『小学8年生』創刊や、「WELQ」をはじめとしたDeNA系のキュレーションメディアが問題視されたことにより事実上サービスを停止していた「MERY」復活への参画など、今年に入って話題となる発表を次々と打ち出してきた小学館だけに、新企画の内容は多彩そのもの。

中でも異彩を放っていたのは「14歳の天才作家」として注目を集める鈴木るりかさんのデビュー作『さよなら、田中さん』だ。

『さよなら、田中さん 』

さよなら、田中さん

田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るくたくましいお母さんと、毎日大笑い、大食らいで生きている。この母娘を中心とした日常の事件を時に可笑しく、時にはホロッと泣かせる筆致で鮮やかに描ききる。「12歳の文学賞」史上初3年連続大賞受賞。5編からなる連作短編集。圧倒的小説デビュー作。