だれかに話したくなる本の話

文明に小説家は必要か 作家が語る「小説家の役割」

文明に小説家は必要か 作家が語る「小説家の役割」

出版業界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』。 第91回目となる今回は、新刊『カタストロフ・マニア』(新潮社刊)が好評の島田雅彦さんが登場してくれました。

太陽フレアによる電源喪失と未知の病のパンデミックによる、人類の「大淘汰」。その裏側には何者かの不気味な意思が……。そこに描かれているのは、私たちにとってあまりにも記憶に新しく、どこか身に覚えのあるディストピアです。

この作品によって島田さんが問いたかったものは何だったのでしょうか?ご本人にお話をうかがいました。(取材・記事/山田洋介)

『カタストロフ・マニア』

カタストロフ・マニア

このまま黄昏れちゃっていいのか、人類。強靭な想像力が照らし出す、我々の未来。2036年、治験のため入っていた病院で目覚めたシマダミロクは驚愕する。何しろそこには、誰ひとりいなくなっていたのだから――。太陽プラズマの放出、感染症の蔓延、そしてAIの専制が世界を脅かすなか、彼は「大淘汰」の流れを止めることができるのか。来るべきディストピアを見据え警鐘を鳴らす、純文学×SFの到達点!