【「本が好き!」レビュー】『にっぽんスズメ歳時記』中野さとる著
提供: 本が好き!日本野鳥の会の野鳥観察会に参加したことがあります。鳥を見分けるために身近なスズメ、ハト、カラスより大きいか小さいかと考える「ものさし鳥」の話はよく覚えていました。カラスがハシブトカラスとハシボソカラスがいるのはそのときに知りましたが、スズメもスズメの他にニュウナイスズメ、イエスズメが日本にいることをこの本で知りました。ただ、この本では普通のスズメについて書かれています。
スズメは毎年ほぼ同じ流れで1年を過ごすそうです。
卵を産んで孵化するまでおよそ2週間弱、巣立つまで2~3週間、それを多いカップルでは2~3回行うそうです。
スズメの幼鳥の多くは巣立った後、生まれた地域を離れ、別の土地に向かう旅に出て、しかるべき土地に居つくそうです。
むやみに「野鳥のヒナ拾うべからず」だそうです。
ムクドリやヒヨドリやワカケホンセイインコのサクラの花の「盗蜜」はよく見ていましたが、スズメもしているんですね。(もしかしたら、他の鳥と一緒に「盗蜜」しているスズメの姿を見ていたのかもしれないのですが、スズメだけ見ていなかったのかなとも思いました。)
晩秋から冬にかけては、町や住宅地から農村部などの郊外に移動して、冬になると町や住宅地に戻ってくるそうです。
毛をめいっぱい逆立てて空気の層を作り、寒さ対策をしている姿が「ふくら雀」だそうです。見た目はかわいいけれど、厳しい冬を乗り切るための姿なんだそうです。
ふーんと思ったことを書き出しましたが、この本で知ったことを頭に入れて、これからはスズメを見ていこうと思いました。
(レビュー:usako)
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