アマゾンの読み放題サービス「Kindle Unlimited」に「知らない間に入れられている」と著者が告発
■契約書上は問題ないと読み取ることができるが…
なぜそのようなコンテンツが、読み放題のラインナップに並んでいるのだろうか?
中堅出版社A社の電子書籍担当者に話を聞いたところ、次のような回答が返ってきた。
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――著作者の一部には連絡がないまま自分の本がラインナップに入っていると訴えている人もいるようだが。
「こちらについては、対応がまだ間に合っていないというのが現状です。ただ、販売方法の変更や読み放題サービスへの参加については契約上、(出版社側が決めて)問題ないという認識をしています。これまでもdマガジンやブックパスといった同様のサービスがありましたし、Kindle Unlimitedもそうしたサービスの一つだと考えています」
――Kindleで販売されている電子書籍の中には、Kindle Unlimitedに入っているものとそうではないものがあるが、これは出版社が決めているのか。
「基本的には出版社側で決めています」
――Kindle Unlimitedスタートの告知はいつ頃にアマゾンから連絡があったか。
「『正式にスタートをする』という連絡が届いたのは前々日くらいだったと思います。ただ、2ヶ月くらい前には『8月にスタートします』というような話はうかがっていました。もちろん収益分配の説明は以前から受けていました」
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「契約上、出版社が決めて問題ない」という認識については、日本書籍出版協会が提供する「出版権設定契約ヒナ型2015年版」の「出版権設定契約書ヒナ型3(配信型電子出版設定用)2015年版『出版契約書(電子配信)』」の第7条(2)を見ると、出版社側が「価格、宣伝方法、配信方法および利用条件等を決定する」ことができると読み取ることができる。