50代でも遅くない。手間暇かからない投資法とは
今年1月から始まった新NISA制度。
将来を考えてお金を増やしたいけれど、NISAのことがよくわからない。もう自分は年だし、難しそう。いまさら始めるのはどうなんだろう。
そう悩む50代以上の人は少なくないだろう。
しかし、始めるのに遅すぎることはない。
『50歳ですが、いまさらNISA始めてもいいですか?』(フォレスト出版刊)では、お金の運用の専門家である一級ファイナンシャル・プランニング技能士の鬼塚祐一氏が、50代以降の投資指南書として情報を絞り込み、手間暇がかからない投資法を紹介する。
では、その「手間暇のかからない投資法」とは一体どういうものなのか。本書によると3つの特徴があるという。
■「分散投資」
投資対象となる金融商品にはたくさんの種類がある。大きく分類すると株式、債券、為替商品、不動産、コモディティの5つ。このうち、2大投資対象と呼ばれているのが、株式と債券だ。まずは市場規模が圧倒的に大きい株式と債券に分散するのが、分散投資の基本となる。
分散投資のメリットは、どこかの会社がダメになっても、別の会社が良くなってくれることでリスクが抑えられるということ。さらに、日本だけでなく、外国株式にも分散投資をすることで、さらにリスクを抑えた運用をすることが可能になる。
■「長期投資」
これは文字通り、長い期間にわたって投資を続けることだ。投資を長く続けるほど安定的に収益が上げられる。その理由は、経済が全体的に成長してきているからだ。
経済が成長しているなら、株式の価値は長い目で見れば上がる。それに投資している人は利益を上げられるようになるはずということだ。
■「リバランス」
リバランスとは、投資の比率を元に戻してバランスをとること。分散投資を始めると、持っている株式や債券の価格が常に変動していくことが分かるだろう。そのため、時間が経つにつれて投資比率にズレが生じてしまう。この比率を元に戻すことがリバランスになる。
まず分散投資の設定をしたら、あとは1年に1回リバランスを行い、その後は長期的にほったらかしにする。これでワンセットとなる。
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50歳からの資産運用は難しいし、遅すぎるのでは…。そんな風に思う人に対して、著者の鬼塚氏は「50歳以上で投資を始めることは決して遅くはありません。今から始める価値は十分あります」(p13より)と断言する。
昨今の円安や物価高騰などで、資産を預金として眠らせておくと、その資産の価値が今後落ちてしまう可能性もある。そんな状況だからこそ、本書から投資の知識を学んでみてはいかがだろう。
(T・N/新刊JP編集部)