だれかに話したくなる本の話

心が軽くなる感情の切り替え術とは

仕事のこと、将来のこと、人間関係のこと、誰にでも不安はあるだろう。特にまじめで繊細、そして頑張り屋な人ほど、気にしてしまうのではないか。

では、どうしたらそうした晴れない心を軽くすることができるのか。

『不安専門カウンセラーが教える 晴れないココロが軽くなる本』(柳川由美子著、フォレスト出版刊)は、不安専門カウンセラーの著者が、実際に不安を抱える特徴的なケースを挙げ、著者自身やクライアントの心が軽くなった方法やワークを紹介。実際に1人でできる自己カウンセリング法を解説している。

■ネガティブな感情を切り替える方法

もし、ネガティブな感情になりやすい性格であれば、それは早めの対処が大切になる。ネガティブな感情は反芻し、ポジティブな感情は消えやすいという特徴がある。だから、なるべくネガティブな感情をなくすための「感情の切り替え方法」を実践するのがいい。

その方法とは「運動、音楽、フローな状態、書くという方法、呼吸や瞑想法」だ。

・運動・音楽
運動をすると脳内のホルモンのベータエンドルフィンが分泌され、一種の多幸感を感じることができる。

・フローな状態
フローな状態とは、とにかく時間も忘れて没頭できるものに取り組んでいる状態のこと。フローな状態の時間を過ごすことが大事だ。

・書く
書く方法は2つ。一つは「ジャーナリング」という気分表現法で、1日の中で15分ほど時間を取り、何か嫌なことがあったら、それを感情のままに吐き出した言葉でノートに書きなぐる。
ネガティブな感情をそのまま吐き出すことで、それがプラスに働いて客観的に自分を見ることができる。

もう一つは「1日の中でよかったことを3つ書く」という方法だ。この方法は実験でも実証されていて、1週間続けたら幸福度がアップする。

・呼吸・瞑想法
不安や緊張を感じると人は自然と身体も硬直しがちだ。「はぁ~」と息を吐き、脱力させる意識で身体を緩め、鼻から新鮮な空気を吸おう。これを2、3分行うだけで心が落ち着いてリラックスする。
過去や未来に意識を向けるのではなく、今に意識を戻して、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の五感を使うと不安は消えていくという。

 ◇

著者の柳川氏自身も幼い頃から不安に悩まされてきたという。そして、心理学を勉強していく過程で形作られた性格や思い込みによる不安の正体がわかり、癒されることで不安を解消することができたそうだ。

本書のカウンセリング法の中からできるものを実践してみてはどうだろう。不安な気持ちを軽くできる方法が見つかるはずだ。

(T・N/新刊JP編集部)

不安専門カウンセラーが教える 晴れないココロが軽くなる本

不安専門カウンセラーが教える 晴れないココロが軽くなる本

自身が30年以上の不安症を抱えてきたからこそ「不安専門カウンセラー」寄り添える。 それぞれの不安に対応したワークの解説した実践カウンセリング本。 著者独自のメソッドで「ワークをしたら心が軽くなった」、「孤独から解放された」など、カウンセリング体験者が不安を克服したという声が多数。 こんな人に読んでほしい。 ・将来に不安を感じている方  ・不安症の方 ・繊細で真面目に頑張ってしまう方 ・元気になりたい方 ・自分を責めてしまう方 ・・・など。

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この記事のライター

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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