「お客様をファンにする」接客をするためのマインドとは?
自分のファンをつくること。それは、接客業においても大事なことだという。ファンとは、自分のことを「いいね」と言ってくれる人、自分を推してくれるお客様のことだ。
ファンがいる人といない人では、収入や仕事の幅、規模も変わる。また、インバウンド需要が回復し、海外の客様の接客や集客も重要となる。海外のお客様への苦手意識も払拭しなければならない。では、ファンをつくるにはどうしたらいいのか。
その方法が書かれているのが『海外のお客様の心もつかむ ファンをつくる接客術』(仲亀彩著、ぱる出版刊)だ。本書は、国内外合わせて延べ15万人以上を接客してきた接客講師・接客コンサルタントの著者が、お客様をファンにする接客術を教えてくれる一冊となっている。
■接客する上で持っておきたい2つのマインド
接客する上で持っていたい2つのマインドがある。1つ目は、人を尊重する気持ちだ。
この気持ちは、相手の主義主張や感情を大切に思い、相手とのコミュニケーションを円滑にすることにつながる。ただ、それは相手に媚びへつらうようなお世辞を言ったりすることではない。自分もお客様もお互いに気持ちよい状態、関係になるのがベストであり、相手を尊重しながら交流することで、関係は育みやすくなる。
2つ目は、著者の仲亀氏が接客する上で一番大切にしている「まごころ」だ。
「まごころ」を込めたサービスとは、相手に寄り添う気持ちで、相手が本当に求めるものは何かを察して提供すること。自分が提供するサービスにどんな意味があるのか、なぜこのサービスをするのか、相手が本当は何を求めているのか、今一度考えてみるといいだろう。
■海外からのお客様を接客するときに持っておくべき2つの意識
では、海外からのお客様が増えている今、海外のお客様に対してはどのように接客すればいいのか。仲亀氏は2つの意識を持って接するようにしているという。
1つ目は、お客様をしっかり観察する意識を持つことだ。お客様の話している言語でどこから来ているのかを考える。英語圏であれば、英語の定型文を覚えておいて、どこから来たのか聞いてみる。あとは、自分が知っている知識を織り交ぜながら、接客を考えていく。相手の文化に合わせた提供をすると、お客様の満足度は上がりやすくなる。
そして2つ目は、お客様に手厚くおもてなしをする意識を持つこと。海外の人を接客するのは、言葉の壁も文化の違いもあるので不安かもしれないが、それ以上に日本に来た相手も不安を持っている。それを払拭するためにも、手厚い接客を心がけることが大切なのだ。
◇
接客業に限らず、どんな仕事でもプライベートでも人間関係を良好に築くことは重要なこと。仲亀氏の接客術を人との交流する場面で実践してみてはどうだろう。
(T・N/新刊JP編集部)