50歳から成長が止まる人と開花する人 決定的な違いとは?
キャリアも後半に差し掛かる50代。
若い頃ほどの体力はなく、持病の一つ二つは出てきている年代でもある。そして会社の中では、自分がどこまで出世できるかが見えていることだろう。
そういう意味で50代は人生にも仕事にもモチベーションを失いやすい年代と言えるかもしれない。周りを見回してみて「イキイキとしている50代」がどれくらいいるだろうか?
■「滅私」をやめると人生が輝き始める
ただ、50歳から水を得た魚のようにイキイキと世の中を泳ぎ回る人も中にはいる。『50歳から花開く人、50歳で止まる人』(有川真由美著、PHP研究所刊)によると、そういう人ほど「自分優先」で生きているという。
おもえば、社会人生活は「滅私」の連続だ。自分の心に背かなければいけないこともあるし、やりたくないことも命じられてやることもある。そうした「滅私」から解放されて、心のままに生きるのが50歳から人生が花開く人の条件なのである。
では、自分の意欲と気持ちに忠実に生きられる人とそうでない人の違いはどんなところにあるのだろうか。象徴的なのは「もう年だから」という口癖だ。「もう年だから再就職はきびしい」「年だから派手な服はちょっと…」などなど、年齢を免罪符のように使う人は50代で「止まってしまう人」。50歳以降に開花する人は、決して年齢を言い訳にしない。やりたいことがあるなら、年齢など気にせずにやればいいだけだからである。
■失敗を隠す人、オープンにする人
また、自分の弱点や失敗を周りに知られないように隠ぺいしようとする人と、あっけらかんと弱点をオープンにする人がいる。
プライドや「人の世話になりたくない」という恐れから、多くの人は失敗を隠したがる。しかし、「50歳で開花する人」は、無駄に自分をよく見せようとしない人。人間誰でもミスはあるのだから、指摘されたら素直に認めて謝ればいい。少しくらい弱点やミスがあっても、それくらいでは自分の価値や評価は傷つかないという自信があるからこその態度ともいえる。その意味では、「自分優先」で生きられる人は自信があるのかもしれない。
■「老害」と言われるのを恐れるあまりにつまらない人間になる50代
50代の人が自分の意見を周りに押し付けると「老害」と言われる。もちろん押し付けるのはダメだが、老害と言われたくないばかりに自分の意見を言わなくなるのはもっと問題だ。
「自分たちの時代とは違うから」「若い人たちには口を出さない方がいいから」といって、自分で自分を「戦力外」にしている人は要注意。こういう人は50代以降の成長が止まってしまう。意見を押し付けるのが悪いのであって、意見を持って発信することが悪なのではない。
日和見主義に陥らず、空気を読みすぎず、言うべきことは言う、というのも50歳以降に開花する人の特徴であり習慣なのだ。
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50代は確かに30代の頃と比べると体力は落ちるかもしれない。しかし、まだ老け込む年齢でもない。この微妙な年代をどう生きるかで、人生全体の充実度は大きく変わる。
勇気を持って人生に新しいページを開く50代へ。チャレンジしたいことがある人、やりたいことがある人は、一読すると背中を押してもらえる一冊だ。
(新刊JP編集部)