だれかに話したくなる本の話

何歳になっても能力を伸ばしたい人が知っておくべき「脳の8つの番地」

人には得意なことと苦手なことがあり、それぞれ異なる能力、異なる個性がある。それは脳の働きにヒミツがある。脳には役割の異なる「脳番地」が集まってできていて、すべての脳番地を十分に使いこなしている人はいない。誰でも自分が使いやすい脳番地を使っていて、よく使っている脳番地が長所、まだあまり使っていない脳番地が潜在能力となる。

それは、脳のしくみや強みを知り、脳の伸ばしたい部分を伸ばすことで、なりたい自分になれる、ということでもある。

■能力開発に必須「脳の番地」を知ろう

『かくれた能力を見つける! キミだけのスゴい脳のヒミツ』(加藤俊徳著、KADOKAWA刊)では、脳内科医・小児科専門医の加藤俊徳氏が、個性豊かな能力キャラクターたちが、得意なこと、得意になれそうなこと、向いていそうな仕事を解説し、脳の伸ばしたい部分を伸ばすトレーニングや、さらにスゴい脳に育てるヒミツを紹介する。

脳は大きく分けて8つの脳番地があり、それぞれに役割を担っている。

1.思考系脳番地
何かを考えるときに深く関わる。

2.感情系脳番地
感情を生んだり、表現したりする。

3.伝達系脳番地
コミュニケーションを行う。

4.理解系脳番地
情報を整理して理解する。

5.運動系脳番地
体を動かすことに関わる。

6.聴覚系脳番地
耳で聞いたことを脳に集める。

7.視覚系脳番地
目で見たことを脳に集める。

8.記憶系脳番地
覚えることと思い出すことに関わる。

これら8つの脳番地同士は繋がっていて、協力して働いている。これらの脳番地のどれをよく使っているかで、人の個性が生まれるのだ。たとえば、マルチタスクが得意な人は、思考系系脳番地と理解系系脳番地がよく育っている。手先が器用な人は、運動系系脳番地と理解系脳番地がよく育っている。

この脳の仕組みは外国語を身につけたいときにも役に立つ。言葉を使ってコミュニケーションをとるとき、「聞く」「話す」「理解する」「書く」などの能力が必要にある。これらの能力に関わる脳番地を鍛えることで、外国語も使えるようになる。 中でも、まずは相手が何を話しているかわかる必要があるので、「聞く」ことに関わる聴覚系脳番地を育てるのがいい。

また、人は「つらい」「面白くない」と感じると、脳の働きが悪くなる。なので、楽しみながら外国語を学べる方法を考えることが、語学力アップの近道となる。たとえば、アニメや映画が好きな人は、好きな動画を繰り返し見て楽しむことで、無理なく外国語が身につく。好きなことや得意なことを入り口にすることで、脳はよく働くのだ。

脳はいくつになっても成長するという。自分のやりたいことは、どの脳番地と関わっているのか。そういった脳の仕組みを知ることで、なりたい自分に近づくことができるのかもしれない。

(T・N/新刊JP編集部)

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この記事のライター

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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