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自責、罪悪感、不安…精神科医が教える「揺れた心」の立て直し方

何をやってもうまくいかない、皆のようにちゃんとできない自分は情けないと、真面目な人ほど、自分を責めてしまったり、「なんとかしなければ」とさらに頑張ってしまううちに、心は疲れてしまうもの。そうならないようにするために必要なのが、日々起こるさまざまな出来事に、いちいち左右されない柔軟な心。そんな柔軟な心を身につけるために知っておくべきことが、「心の立て直し方」のコツだ。

◾️自責、罪悪感、不安…精神科医が教える「揺れた心」の立て直し方

『「もういやだ!」と思った時の こころの立て直し方』(本橋京子著、三笠書房刊)では、日本国内から中国、アジア圏で多くの人々のメンタルに寄り添ってきた精神科医、医学博士の本橋京子氏が、「弱いんだけどなぜか強いメンタル」になる方法を紹介する。

人前でのスピーチやプレゼンで、ちゃんと話せるのか、失敗したらどうしようと不安になったり、緊張することはあるはず。緊張を感じたときはまず、目を閉じて呼吸を意識的に深くすること。ポイントは、ゆっくりとお腹まで思い切り息を吸い込むこと。これにより、自分で呼吸をコントロールすることができることがわかり、だんだんと落ち着いていく。呼吸がゆっくりになると、副交感神経がはたらいて心や体がリラックスモードに入るからだ。このとき、「早く落ちつかなければ」と焦らないこと。あくまで自然に落ち着いてくるのをただ待つこと。これこそがマイペースの本質となる。

中国医学の研究もしている本橋氏は、医学部を卒業して精神科医になったのち、以前から興味のあった中国医学を学ぶため、北京に8年半留学していた。そのとき、中国医学の理論以前に中国の人々の考え方や生き方が日本人とは違うことに驚いたという。 それは、自分という存在を無条件に全肯定していること。その考えの根底には、中国では幼い子どもからお年寄りまで中国哲学や兵法の考え方が、中国数千年の歴史を通して遺伝子レベルまで浸透していることにある。「どんなにカッコ悪くても生き延びるほうが大事」「勝ち目がなければ逃げればいい」といったシンプルで潔い価値観。元気がなく、息苦しそうで、先行きに希望が持てない日本人が求めているのは、まさにこれだと本橋氏は思い、この考え方を日本に持ち帰ろうと思ったという。 そんな中国医学を元にした心の立て直し方を本書から学び、実践すれば、もっと心がラクに生きることができるようになるはずだ。

(T・N/新刊JP編集部)

「もう、いやだ!」と思った時のこころの立て直し方: うまいこと「やりすごす」ヒント

「もう、いやだ!」と思った時のこころの立て直し方: うまいこと「やりすごす」ヒント

日本国内から中国、アジア圏で、多くの方々のメンタルに寄り添ってきたドクターの実践アドバイス。

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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