カギは「期待をしないこと」。人間関係の悩みから解放される考え方とは?
人生における悩みのうち、大きなものが人間関係だろう。
上司と上手く関係が築けない。友達付き合いが苦手。日々の中でそういった人間関係にまつわる悩みは尽きないものだ。
では、どうすればそうした悩みを解決できるのか。
『人間関係に悩まなくなるすごい心理術69』(内藤誼人著、ぱる出版刊)は、人間関係の悩みを抱える人たちに向けて、それらを解決してくれる心理術69個を紹介している。
■無理に友人をつくろうとすると不幸になる?
他人のSNSなどを見ていると、友人が多いほうが楽しそうに見えてくることはないだろうか。
友人をたくさん作りたいと意気込みすぎると、友人作りにプレッシャーを感じてうまくいかなかったり、心理的に辛い気持ちになってしまう。そういう苦しい思いをするくらいなら、無理に友人を作ろうとしなければいい。
チューリッヒ大学のシュワント・ハネスは、若い人と年配者の人生満足度を比べると、年配者のほうが高くなることを、13万人を超えるパネル調査で明らかにした。なぜ年配者のほうが人生満足度が高いかというと、年配者になると友人を増やそうなどといった期待を持たなくなるからなのだそうだ。
多くの友人を望むから不幸になる。最初から期待など持たなければ何も気にならないのだ。
幸福度は理想とギャップから生まれる。自分の理想と現実にギャップがあるから苦しい思いをしてしまう。だから、多くを望まず、友人は数人でいい、ムリに作ろうとしなくていいと思っているほうが、心が軽くなるだろう。
■みな人前で話すのは「怖い」と感じている
また、人前で話すことが苦手だという人は多い。これは実際に研究結果でも示されている。
ネブラスカ大学のカレン・ドワイヤーは、815人にさまざまな恐怖リストを見せて、ランキングを作ってみたところ、「人前のスピーチ」が1位という結果が出ている。3位の「死」よりも人前でのスピーチのほうが怖いという結果になっているのだ。
人前で話すことが苦手だと悩んでいる人は、それが正常であり、誰でも苦手であると考えよう。そのことで悩んでいるのは自分だけではないことに気づくだけでも、気持ちが楽になる。
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本書で紹介されているテクニックを実践して、自分で人気関係の悩みを解決してみてはどうだろう。今までとは少し思考を変えたり、行動やライフスタイルを変えるだけでも、人間関係は今までよりも上手くいくはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)