まずは振る舞いから。幸せになるための習慣とは
どんな人が「幸せ」なのか。
幸福学の第一人者である前野隆司氏によれば、「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」の幸せの4つの因子が強い人が幸せだという。また幸せな人は、創造性が高く、生産性が高く、欠勤率が低く、離職率が低いこともわかっている。
では、どのような習慣を身につけたら幸福度は上がるのか。
『幸せに働くための30の習慣 社員の幸せを追求すれば、会社の業績は伸びる』(ぱる出版刊)は、著者の前野氏が、幸せな働き方と幸せな生き方を身につけるための30の習慣を解説する一冊だ。
■幸せそうに振る舞うことで幸せはやってくる
幸せそうに振る舞っていると、人は本当に幸せになる。その最も簡単な方法の一つが、笑顔になることだ。笑顔になるだけで自己肯定感や幸福度が高まり、さらには免疫力も高まるという研究結果がある。無理にでも口角を上げれば、「自分は幸せなんだ」と脳が騙されてくれるという。
また、姿勢も重要になる。顔を上げて胸を張り、体を開いていると「自分は元気なんだな」と脳が騙されてくれる。下を向いてしゅんとしたポーズをとると、落ち込んだ気分になってしまうように体はできている。
姿勢を正したら、そのまま大きな声であいさつをしよう。相手の目を見て、元気よく「おはようございます」とあいさつをすると、その声は自分の耳から脳に伝わり、「今日は調子が良いのだな」と脳が判断してくれる。脳は自分の表情、姿勢、発する声で、自分自身の状態を判断しているのだ。
■自分で決めた目標を持つ
また、会社から与えられた目標とは別に、自分で決めた目標を持つことも大事だ。やらされ仕事をする人の幸福度は低く、主体性を持つことで仕事も楽しめる。目標もまた自分で決めることが、幸福度を高める上で重要になる。
その際に意識することが、「自己成長」と「他者貢献」の2つだ。「自己成長」とは、スキルの成長と人間としての成長。「他者貢献」は、「目の前にいる人に喜んでもらいたい」「もっとお客さんに喜んでもらいたい」というのがモチベーションとなり、実感できる。成長と貢献は、幸せに働くためには欠かせない要素なのだ。
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健康に気を配るように、幸せに気を配ること。本書で紹介されている30の幸せに働くための習慣の中からできそうなものを普段から実践し、習慣化する。そうすることで幸せに働くことができるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)