シスターが語る「幸せになるための心の土台の整え方」とは
〇〇が欲しい。〇〇がないから不安。
欲しいものを手に入れられずに欲望だけが残ってしまうと心がすり減ってしまう。自分を誰かと比べることや他人からの評価を軸に自分を見てしまうと、人生は苦しい。自信を持てるかどうかが、自分次第でなく他人次第になってしまうからである。
そうならないために大切なことが、幸せになるための心の土台を整えることだ。
■シスターが語る「自分を幸せにするために育てるべき3つの絆」
『世界でたったひとりの自分を大切にする』 (鈴木秀子著、大和書房刊)では、聖心女子大学で教鞭をとってきた聖心会シスターの鈴木秀子氏が、自分らしく幸せに生きるための方法を紹介する。
幸せになる心の土台を作るためには、心の中で「自分との絆」「他人との絆」「自分を超える大きな力との絆」の「3つの絆」を育てることだ。
1つ目の「自分との絆」とは、自分自身との絆のこと。自分との絆を作る第一歩は、「自分の命は自分ではつくれない」と気づくこと。命は与えられたものであり、人は与えられた命のよって生かされている。命を与えられた尊い存在であるので、自分を大切にしなければならない。これが自分自身と向き合う基本的な心構えになる。
2つ目の「他人との絆」は、一人ひとりの個性を認めるということ。この世界は異なる個性の人々で成り立っている。考え方が違う人も、自分を生かす大切な存在であることを心に刻むことが、他人との絆を作るということ。
3つ目の「自分を超える大きな力との絆」とは、人間の中にある大いなる存在を感じること。人は単に生きているのではなく、神様から分け与えられた聖なるものである愛や尊厳によって生かされている。たとえ神様を信じられなくても、初日の出は拝むことはあるだろう。山々や樹々、花といった「自然」によって、命の尊さや美しさ、生きることへの素晴らしさを実感することができる。その素晴らしさを認め、その美しさを実感する。それが自然を超える大きな力とつながることであり、神様に祈るということでもある。自然が生きる力を与えてくれていることに感謝し、賛美することが、「自分を超える大きな力との絆」を育むのだ。幸せになるための努力とは、毎日少しずつこの3つの絆を築くための訓練をしていくことなのだ。
人と比べてしまったりすることで、心が乱れたときは、幸せになるための心の土台を作る努力をすることで、心が充実した毎日を過ごすことができるようになるはずだ。
(新刊JP編集部)